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    京都ミステリー紀行

    ヘビがニョロニョロ(その4)

    ~ヘビの執着より恐ろしいものはやはり人間~

     ヘビには執念だけではなく意地もあったのではないかというお話。『今昔物語』より。

     

     平安時代のこと。相撲人・恒世という人がいた。現代風に言えば東の横綱だ。
     ある夏、恒世が川辺で涼んでいると突如として川の水が盛り上がり恒世めがけて迫ってくるではないか。そして岸近くで水から大蛇が首を出したのである。
     恒世と大蛇の睨みあいが始まった。
     制限時間一杯(という訳ではなかっただろうが)行司(はいなかったのだが)軍配を返し(たようで)、ヘビの尾がスルスルと延びてきて恒世の足に絡みついた(けたぐり? 外掛け?)。
     川の中に引き込もうと大蛇は物凄い力で恒世を引っ張る。恒世も負けじと踏ん張る。普通の相撲では「押し合い」だが、これは「引き合い」という変わったパターンになってしまった。
     やがてブチッ! と大蛇の胴体が切れて川に血が流れる。
     後に人々がこの大蛇を引き上げて見ると、胴のところが直径1尺(約30センチ)もあった由。

    平安朝相撲節会の図

     まあ、このヘビは一体何を思ってこんな事をしたのだろうか。恒世を獲物だと思ったのはそれで良いとして、力比べで危なくなれば力を抜けばよいものを。
     基本的に綱引きと同じ事をやっていたわけだから、ヘビのほうが急に力を抜けば恒世はひっくり返りますよ。そこを引きずり込めばよかったのに。意地になって力比べを続けているから千切れてしまったのだな。いや、しかし、これも「負けてなるものか」というヘビの執念だったのかも。
     
     もうひとつ、『日本霊異記』から、私の地元である伏見に近い場所でのヘビにまつわる話。

     山背国紀伊郡に仏道を良く信じる慈悲深い女がいた。聖武天皇の御代に、村の牛飼いの童が八匹の蟹を焼いて食おうとしていたら、女はそれを見て着物を脱ぎ与えて蟹を買いとり逃がしてやったのである。

     またある日、この女は山で大蛇が蛙を飲もうとしている所に行会った。女は自分が大蛇の妻となるから蛙を見逃してほしいと頼み、蛙を助けた。
     夜になり、大蛇が「約束どおり結婚してもらうよ」とやって来て、屋根に穴を開けて入って来る。しかし、女の所には寄って来ず、暗闇の中何やらドタバタと争う音のみが聞えた。
     翌朝になってみると大きな蟹が八匹集まって、大蛇をズタズタに切り裂いていたという。

     ヘビの話というよりも「蟹の恩返し」だな。
     しかし、このヘビは悪いことはしていない。誰しもお腹が空いたらご飯を食べるのは当たり前。ヘビにとってはそれがカエルだったというだけの事である。それで結婚の約束とひきかえにそのカエルを食べるのをやめた。その結果、結局は蟹に殺されてしまったわけだ。あんまりではないか。
     何はともあれ、蟹は恩返しをしたのだが、蛙のほうはどうだったのだろう?
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・435】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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