大人の桜 ”本満寺のしだれ桜”
寺町通今出川を上ると、寺院の塀と門が連なる静寂の界隈となる。
出町商店街に近いが人通りはないに等しい。そこに「本満寺」はある。
本満寺と妙見宮との間の塀越しに、背の高い枝垂桜が見える。
これだ。きっとこれだと誰もが思う。
隠れた名所と言って過言でない。これからもいい続けよう。
これで五分咲き(2013.3.22)ぐらいだろが、満開を思うと・・・。
幹の太さ、枝垂の長さ、それが持つ優しい品格。
実に秀逸な枝垂桜である。
「信長の野望」にも登場している
戦国武将「山中鹿之助(尼子十勇士)」の墓はここにあるという。
観光寺院ではないので、くれぐれもマナーを守り、静かに時を過ごそう。
本満寺
京都市上京区寺町通今出川上ル2丁目鶴山町16
075-231-4784
1410年(応永17)近衛関白道嗣の嫡子、玉洞妙院日秀が今出川新町に朝廷より敷地三万坪を与えられて創建。広宣流布山、本願満足寺と号す。1536年(天文5)の天文法華の乱後、12世日重の代、1539年(天文8)関白近衛尚道の外護により現在の地に移り、後奈良天皇の勅願所となる。1751年(宝暦1)将軍徳川吉宗の病気平癒を祈り、以来、将軍家の祈願所ともなった。
本尊は十界大曼陀羅。又、尚道奉安の祖師像は、芹生村山麓禄より発見されたものでその山中より法華経読誦の声が上がったという有名な説がある。
境内墓地には山中鹿之介の墓、本堂脇には徳川家康二男秀康の正室、蓮乗院の石廟がある。伝太子筆紺紙 金泥一字宝塔法華経並普賢経は重要文化財。宗祖日蓮大聖人真蹟十界大曼荼羅御本尊ニ幅、狩野元信筆の祖師像はじめ寺宝多数。尚重要文化財は京都博物館に預けられている。