もうお終いの冬の旅を前に、東寺の河津桜が咲いた!
京の冬の旅「東寺小子房(こしぼう)」の特別公開が、あと数日で幕を閉じる。
伝統産業の日のイベントや東山花灯路に足を向ける合間を縫って、滑り込みで東寺を訪れた。
比較的ゆっくりと拝観できるかもしれない予感が的を射た。
小子房とは、皇室の方々や高僧を迎えての行事で使われる、
いわば東寺の迎賓館である。
すべて木曽檜を用いて建てられた(昭和9年再建)現在の建物の六部屋を飾る障壁画は、
近代日本画の巨匠・堂本印象(どうもといんしょう)によって描かれたことで知られる。
水墨の襖絵が彩る「鷲の間」「雛鶏の間」「瓜の間」や、
金箔地に極彩色の障壁画が見事な「勅使の間」には圧倒される。
また名造園家・七代目小川治兵衛作の庭園「澄心苑(ちょうしんえん)」や、
不動明王が現れたという伝説をもつ国宝蓮華門と見所は尽きない。
小子房を後に左手へと歩き、御影堂にお参りすることにした。
御影堂の読経が、だんだんと大きく聞こえてくる。
門の右手が明るい。はんなりとした桜色の塊が見えた。
大日堂を右手に、鐘楼に向かって西門の方へと急ぎ足になる。
京の冬の旅を終え、春の旅へと誘おうというのか・・・。
東寺の河津桜が開いていた。
司馬遼太郎が「東寺で最も好きなのは御影堂と大土塀」と言っている。
その「御影堂」を、河津桜越しに眺めてみた。
これで、京都に本格的な春がやってきたと言えまいか。
■開催日時:~2013/3/18 10:00~16:00(受付終了)
■開催場所:東寺 小子房
京都市南区九条町1
■料 金:大人600円
■お問合せ:京都市観光協会 075-752-7070
http://www.kyokanko.or.jp/huyu2012/index.html
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