京都の洋食(その22)
~新婚旅行のサンドイッチとは?~
さて、サンドイッチ。シリーズもそろそろ締め括らねばならない。
前回で紹介したように中身の具材が何でもありだけではなく、サンドイッチというのはどんなパンを使ってもOKなのである。
普通の食パンをそのまま使おうがトーストしようが構わないし、フルーツサンドではレーズンブレッド(私が子供の頃は「ぶどうパン」と言った)を使うこともある。クロワッサンに挟んでもいいしライ麦パンを使ってもいい。
要するに食べる人の好みによって食べたいものを好きなように挟んで食べれば良いと。
イギリスにはキュウリだけのサンドイッチがある。
もちろん、キュウリだけを挟んだサンドイッチのことで、「パンも使わないのか」というツッコミは無しですよ。
ところで、今はもう「サンドイッチマン」というのはなくなったのか。それともそのような言い方をしなくなったのか。
私が知っているのはプラカードを持ったオジサンだが、本来は2枚重ねた板の間に入り、上から首を出している。体の前と後ろは宣伝を書いた板になっていて、その板をパンに見立てて中の人間が挟まれている具材ということで「サンドイッチ」マン。
この本来のスタイルは見たことがない。
年配の方は昭和28年の流行歌「街のサンドイッチマン」がおなじみかも。「♪サンドイッチマン、サンドイッチマン、おいらは街のおどけもの~♪」というやつ。鶴田浩二さんですね。
ところで、この「サンドイッチマン」というのはてっきり和製英語だと思っていたのだが、イギリスでも「広告マン」の意味で用いられるのだそうだ。
ただしアメリカでは「サンドイッチ製造販売人」という意味だけしかないとのこと。
最後に、洒落たネーミングのサンドイッチとして「ハネムーンサンド」というのがある。
ハネムーンサンド。
どんなものか?
何故それがハネムーンサンドなのか?
レタスだけ。
レタス・アローン。
Let us alone.
二人だけにして~。
だからハネムーンサンド。
お後がよろしいようで。
(来週に続く)
【言っておきたい古都がある・332】