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    京都ミステリー紀行

    人間が犬になった話

    ~化け猫はいても化け犬はいない~

      わが国には化け猫はいても化け犬はいないようである。ま、あえて言うなら『里見八犬伝』の八房君だろうか。
     それでもちょっと変わった話はあるようで。。。

     

     戦国時代のこと。鳴滝に彦太夫というお百姓がいた。この人、働き者なのに無慈悲であった。神仏は拝まない、乞食は追い返す、そして母親まで粗末に扱っていた。何と年を取って働けなくなったお母さんに「早く死ね」と罵る始末。
     このお母さんが病気になった。息子の彦太夫は看病してくれないので仕方なく嫁に自分の着物を売ってもらい、そのお金を彦太夫に渡して魚を買ってくれるよう頼んだが、彦太夫はお金だけ取って知らん顔してた。
     近所の人がお母さんのために鯉の吸い物を作って持ってきたのだが、それも彦太夫が食べてしまった。
     ところが、その吸い物を食べた直後、彦太夫は急に腹痛を起こし、部屋に引きこもった。
     何日たっても出てこない彦太夫を心配した近所の人がその部屋を覗いてみると、何と彦太夫はイヌに変身してしまっていたという。

     (狗張子)

     人間がイヌになってしまったのである。カフカもびっくり。
     ただし、この話には合理的な解釈が可能である。
     つまり彦太夫さんは一服盛られた。鯉の吸い物に毒が入っていたのだな。
     犯人は彦太夫さんのお母さんか、嫁さんか? あるいは二人の共謀か?
     死体をどこかに埋めた後、野良犬を見つけてきて「彦太夫さんは犬になってしまった」と誤魔化した。
     うん。これに違いない。
     
     ネコの怪異というのはネコ自身が恐ろしいものに化けるのだが、イヌの怪異は人間がイヌになってしまう。それもかなりの悪人が。まあ昔は「畜生道に堕ちる」とか「犬畜生」とか言ったからその絡みでそんな話が出来たのか、あるいはその逆か。
     で、もうひとつ似たような話。

     奈良の泉屋という裕福な酒屋は夫婦揃って貪欲だった。ある日、旅の僧がやって来て鉢を乞うと、邪険に追い返してしまった。この坊さん、追い返されてはまた来て、都合4回やってきたのだが全部無視されてしまった。
     日が暮れて、今度はこの坊さんが一夜の宿を乞うてきた。もちろん泉屋夫婦は口汚く坊さんを罵って追い返す。
     仕方なくこの坊さん、少し離れた泉屋の弟の家に行くと、弟のほうは使用人の部屋に泊めてくれたのである。
     坊さんはこの家の乳母に「泉屋夫婦は畜生道に堕ちた」と言った。
     気になった乳母が泉谷に行って見ると、人は誰もおらず、2匹の犬が吠えているばかりであったという。

    (新著聞集)

     坊さんが仕返しに罰を当てたのだろうか。御仏の慈悲もクソもあったものではない。
     だいたいこの手の話はその後疫病が流行ったときに弟の家だけはお札のおかげで無事だった、という類のものが定番だと思うのだが。

     そこで、この話にも合理的な解釈を試みてみよう。

     強欲な泉屋夫婦はやはり殺されていた!

     泉谷の弟が坊さんと共謀していたのである。評判の悪い兄夫婦を殺して財産を乗っ取った。「お坊さんを邪険にしたから罰が当って犬になったのだ」とでっち上げたわけだ。この坊さんも実は偽物だったかもしれない。

    【言っておきたい古都がある・431】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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