竜安寺で紅しだれ見て、塔頭西源院でランチする。
金閣寺・清水寺・竜安寺・・・京都人は無意識に敬遠する。
しかし、仁和寺や大覚寺などにはゆく。
おのぼりさんが行くところと決め込んでいるから、行くことそのものが気恥ずかしいのだろう。
しかし、他府県で、これらの寺院の話題になると、誇らしげに話するのも京都人。
鏡容池の周りや寺内を歩く京都人はいても、
拝観料を納めて石庭に入る京都人は少ない。
拝観料に地元割引もないが、
石庭の紅しだれ桜を見るには払わないと見せてもらえない。
映画館と一緒であるから、ぐだぐた言わずに、黙って払って一度は見ておこう。
鏡容池のソメイが花筏になっても、石庭の紅しだれは今が健在見頃である。
門前湯豆腐屋なら止めたかも知れない昼食だったが、
拝観拒絶の貼り札のあった塔頭西源院が営んでいるとあって、所望することにした。塔頭の門と湯豆腐の入り口は別々で、庭を挟んで裏表の位置にある。
禅問答風に ” どちらも表なのです。” と聞こえてきそうだ。
仏殿も非公開なので、お賽銭も、お布施もさせて貰えないので、これで少しは気が楽になる。
ありがたや、ありがたやと。龍安寺名物の暖簾の染め文字にあるがごとし。
まる は 天 下 一
なんとも派手な朱の膳。これが精進料理膳である。
左から、湯葉と生麩皿・和え物皿・山菜煮物皿、
ごま豆腐皿・香の物と並んでいる。
欲をいえば、香のものにヤマゴボウなどを取り合わせていただくと、更にご満悦と思うのだが。
大豆と野菜でこれだけの歯ざわりや味わいをいただけるのだから、なかなか結構なものである。
豆腐、生麩、ゆば。誠においしゅうございました。
そして、七草湯豆腐と呼ぶお鍋である。
緑陰の中至福の時が流れていました。ごちそう様でした。
精進料理、豆腐料理・湯葉料理
西源院 (せいげんいん)
京都府京都市右京区竜安寺御陵下町13
075-462-4742