上賀茂の御料理秋山で頂ける物 ・・・前編
ミシュラン一つ星の上賀茂の秋山とは・・・その1
上賀茂神社から太田神社を経て深泥池に向かうと、左手に「上賀茂 御料理 秋山」 が佇む。
暖簾を潜り待合となっている土間仕切りの炉辺に案内され、主が挨拶で出迎えてくれた。
最後に抹茶がいただけるのか、炭が置かれた。
暫し案内までの間冷茶で喉を潤す。
席に案内される。10席のカウンター席に腰を下ろし、酒の辛口具合を尋ねた。
せっせと拵える板前の手さばきを眺めながら、季節話を交わす。
一品目への期待が最高潮に達してきた。
椀の柄も秋を詠っているではないか。
吸い物で料理人の腕を測るというが小生には難題だ。
帆立のすり身でつくられたしんじょうが入り、やさしくて実に美味しい。
青物は、さんどまめにごぼうである。
ごぼうは花びら餅同様のごぼうで癖せなくシャッキとしている。
刺身を平らげたが、萩と氷が敷かれた器を下げなかった。
忘れているのか・・・、このあと盛られるのか・・・と。
その間にまた一献とすすむ。
肴は、つばす・鯵のたたき
秋山と弟子たちの様子を伺いながら、この景色も贅かと思う。
焼霜がのせられる。涼やかではないか。
続けて置かれたのは蓋つき椀である。煮物かと思ったが・・・サプライズである。
弟子にあきやまの指図が飛ぶ。
世間では「三つ星の店」にばかり注目が集まり、京の老舗に客は予約殺到する。
しかし、最も注目すべきなのは、一番勢いと可能性を秘めた、次世代の三つ星候補ともいうべき一つ星の店に小生は関心の目を向けたい。
特に、若い主、料理長の店である。なぜなら、彼らは守りではない攻めに一番挑戦的であるからだ。
手元にあるミシュランガイド2009は一つ星にこれらの店を挙げていた。
・いっしん・岩さき・上賀茂秋山・祇園末友・祇園なん波・祇園にしかわ・京夕け善哉 ・ぎをん梅の井 ・山玄茶 ・じき宮ざわ ・ふじ原 ・萬亀楼 ・美山荘(旅館) ・和ごころ泉