京夕け 善哉
きょうゆうけ よきかな
良い素材こそ、控えめな一手
魚に聞く、魚が主役の京料理を
遠藤さんとは、こちらの開店前に修業した「くずし懐石 縁」からのお付き合い。細く長く続くアプローチが気に入って選んだこの物件にて、店主の姿そのものの謙虚な料理づくりをするためには、「ウソのない人柄で、心から信頼できる」担ぎさんからの魚が必須だった。桝に見立てた大根の器に松葉ガニの身をほろっと放り込み、生地を流して茶碗蒸しに仕立てた「ます大根」のように、「いい素材であればあるほど、あまり手をかけすぎずにそのまんまの美味さを味わって欲しくなる」と、店主の笹井さん。松葉ガニそのものの甘みを存分に引き出した碗物のひとつだ。女将の心尽くしのもてなしも相まって、店を出る頃にはまさに「良きかな」と思える一軒。
節分にちなみ、枡に見立てた大根の器を使った碗物「ます大根」。ほぐした松葉ガニの身をそのまんま詰めて茶碗蒸しに仕立ててあるので、松葉の風味がふわっと口の中に広がる。料理はコースのみで、「雪哉」5250円、「月哉」7350円、「花哉」10500円
京都市中京区室町通夷川上ル
075・222・1875
17:00~20:00入店/水休
【平均予算】8000円
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