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    街場の演算

    京都人の発明、一汐もの

    京都にいるということ=美味しい魚を食べること
    は、無いものねだりなのか? 
    いや、京料理こそ、
    入りにくい魚をいかにして手に入れて
    美味しくいただくか…の歴史ではないか。

    第16回 2009年3月

     魚というと、京都の人間はどうも億劫になる。というのはちょっと思い込みすぎだろうか? 
     京料理は、基本的に地場でとれた野菜などと一緒に旬の魚(海のもの)の料理が組み合わされている。しかし、(京都府ではなく)京の都とその周辺都市には海が無い。そう、大阪や神戸、はたまた名古屋といった都市のように、豊かな海洋資源に裏打ちされた、美味い魚が朝な夕なとまな板の上にのる環境に京都はほど遠い土地であって、魚は冷蔵庫と自動車が普及する昭和な時代まで、食することさえ珍しく、贅沢であったと言って良い。

     まさに、京都は魚喰いに関してはハンデのある街であった。僕自身、社会人になって大阪や神戸で仕事をするようになって正直、魚の見方(というか考え方というか食べ方というか…)が変わった。刺身といえば鯛、夏場は鱧と、それなりに美味いものを口にしてきたつもりだったが、まさに身が飴色をしている明石の昼網の鯛や、淡路島の鱧の太く弾力があるけれど口の中でほぐれていく滋味との出会いは、京都では経験できなかった(値段も含めて)サプライズだった。そう、その体験が京都での魚食べを僕に億劫にさせている。

     とはいえ、今回の特集のラインアップをみて、改めて思うのは、まさに無いものねだりというか、京都人は本当は魚が大好きであるということ。肉や濃い味も大好きではあるが、やはり蛋白といえば魚を欲する。それは、日本の料理のスタンダードをつくり上げたというか、都暮らしの中で培ってきた魚の旨味への欲求の強さというか、美味しくものをいただくためのプロセスを大切にしてきた京都人のDNAに刻まれたものではないだろうか。

     無いものねだりといえばどうもいやらしい気がするが、魚を食べたいというその強い欲求が京の食文化をはぐくんできたのも事実である。
     江戸の頃には松前船や北前船などの交易によって北海の塩干物が京都に入ってくる。そう、今なお正月に世話になる棒鱈、ニシンである。かちんかちんのそれらを丁寧に戻して煮る。円山の平野屋の「いもぼう」、四条の松葉の「にしんそば」。今や堂々と、京都の名物料理になっている。これこそ、京都人の魚喰いの原点ではないか? と僕は思っている。

     そして、京都人の発明ともいえるのが、一汐もの、ではないだろうか? そう福井、若狭の浜から一汐あてて運ばれてくる、ぐじ、笹鰈、そして鯖である。朽木から大原三千院を超えて、京都へ…いわゆる鯖街道を通ってやってきたそれらは、まず一番に平八茶屋でおろされ、京の料理屋のあちらこちらを周り、最後に祗園のいづうで鯖をおろす。
     鯖寿司1本なんで4200円もするねん…というのは簡単だが、そこには一汐ものが若狭からきちんと京の街なかへ運ばれることで、やっと町衆の口に魚が供されるというまさにハレの食べ物である=京都人の特別なごちそうという意味がある(ま、ちょっと高い気がするが)のである。

     また、ぐじとさらっと書いたが、ぐじは甘鯛のことではない。そう、一汐いれた甘鯛を、ぐじというのである。それは単に甘鯛の京での通名ではなく、ありがたいものへの感謝を込めた名であるといえよう。
     う〜ん、なんか話がえらい昔の話になってしまったような気がするが、北海の塩干物、若狭の一汐もの、そしてこれまた料理でもっとも大切なものといっていい、鰹(鮪、鯖、鰯)節、に昆布でとるダシ、はたまた(これは他の街の人間がうらやむが)琵琶湖や宇治川、淀川、保津川、桂川、鴨川でとれる鰻や鮎、鯉、もろこ、スッポン(これまた大市など老舗の名店が京都には多い)などの川魚料理など、京都の料理は魚のうまみをどうすれば最高の形で味わえるのか…へのチャレンジの歴史のような気がする。なんていったら大げさか?

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