五郎兵衛さんの京都(その2)
~素麺にはカラシ~ 落語の元祖とも言われる露の五郎兵衛さんが残した『軽口露がはなし』を基にして江戸時代中期の京都を覗いてみようという趣向だが、今回はまずこの五郎兵衛さんがどれだけ有名だったかを明らかにしておこう。 五 […]
~素麺にはカラシ~ 落語の元祖とも言われる露の五郎兵衛さんが残した『軽口露がはなし』を基にして江戸時代中期の京都を覗いてみようという趣向だが、今回はまずこの五郎兵衛さんがどれだけ有名だったかを明らかにしておこう。 五 […]
~落語の元祖から時代を見てみよう~ 今回から新シリーズです、ってまたまた延々と続くのかと辟易なさる方もおられましょうが、お付き合いいただければ幸いです。 今度は抹香臭い話は一切無しで、落語の元祖とも言われている露の五 […]
~俗は信じて多く施せ。僧は節して少なく取れ~ 沙石集(しゃせきしゅう / させきしゅう) 鎌倉時代中期、仮名まじり文で書かれた仏教説話集。十巻、説話の数は150話前後。無住道暁が編纂。弘安2年(1279年)に起筆、同6年 […]
~ちっとも「有難く」ないことども~ 今回も『沙石集』からネタを拾う。 巻第8の23。 藤原頼道が平等院を建立したとき、御堂供養の導師が 「この御堂を造ったため地獄に落ちるとは」 と嘆いた。 もちろん、その場にいた […]
~勝てば官軍の世界~ 8月ということで戦争の話題にしようかとも思ったのだが、昨年は「戦争と映画と」というかなり長い連載になってしまい、一昨年は「野末の十字架」という昭和17年に発売されたレコードが事実上の反戦歌だったと […]
~過ぎたるは及ばざるがごとし~ 前回のエピソードに登場した坊さんは欲の皮を突っ張らかし過ぎて大しくじりをやったわけだが、まあ、何事もやり過ぎると碌な事はないということだろう。 『沙石集』には同様の、しかももっとはっき […]
~神主も仏を愛でる日本かな~ 日本人は大らかである。生まれたら神社でお宮参り、年頃になったらキリスト教の教会で結婚式を挙げ、死んだらお寺でお葬式。一生のうちに三つの宗教をやってしまうのだから。 いや、一生なんて長いス […]
~仏法でも当てのはずれることがある~ 世の中は、「当てははずれるもの、期待は裏切られるもの、間違いは気付いたときには遅いもの」の三重苦である。今も昔も変わらない。 そこで『沙石集』からそのエピソードを取り上げてみよう […]
~女性の権利は守られていた~ 前回までは『沙石集』のなかから主にお坊さんに関する話を取り上げてきた。まあ、おおむね呆れ返った坊主の話ばかりだったが、時代が変わっても人間のやっている事は大して変わっていないというのが分か […]
~嘘も方便、エロも詭弁も方便~ さて、前回では人間の本性には善もあれば悪もある、そして上半身もあれば下半身もあるという話をした。 さらに『沙石集』には「最近の坊主は形ばかりで仏法も知らず、布施ばかり取る」(巻第6ノ9 […]
~善も悪も上半身も下半身もある~ 岩波書店の日本古典文学大系に収録されている『沙石集』は、ポルノ映画にたとえれば「ノーカット無修正版」である。抹香臭い話ばかり残して面白い話をばっさりカットしている小学館版とはテキストと […]
~死んで花実が咲くのだよ~ 昔から「死んで花実が咲くものか」と言うが(最近では言わないのかな?)これは往年のドラマとか時代劇では自殺を思いとどまらせるときの決まり文句であった。 現代でも自殺(これも「自死」と言ったり […]