幽霊・亡霊・死霊・生霊・怨霊(その6)
~霊よりも恐い人の情念~ 前回、生霊の話を書いた後で、「生霊が抜け首になる」という情報を得た。しかも、その抜け首の見たものが夢なのだと。 だが、そうなると夜の街中は飛び交う首で大変な混雑だろう。ときには首同士が衝突 […]
~霊よりも恐い人の情念~ 前回、生霊の話を書いた後で、「生霊が抜け首になる」という情報を得た。しかも、その抜け首の見たものが夢なのだと。 だが、そうなると夜の街中は飛び交う首で大変な混雑だろう。ときには首同士が衝突 […]
~ユニークなのは生霊だ~ さてさて、先週はゴールデンウイークで本業が多忙なためこの連載を1回だけ休ませていただいたが、様々な霊たちについての考証を再開しよう。 前回の最後で「怨霊は人間が作った」と断じた。怨霊が災 […]
~怨霊とは何か?~ 前回で怨霊というのは不特定多数の人に災いをもたらし、他の霊と違ってかなり八つ当たり的だと断定した。一番タチが悪いのである。 天変地異が怨霊のせいだとされる。天変地異というのはだいたい地震や雷、台 […]
~災いをもたらすか否か~ 今回は五種類の「霊」がどう違うのかを検証する試みだが、行動範囲から見れば 追跡型=幽霊・生霊。 定着型=亡霊・死霊・怨霊。 となる。 周知の通り、幽霊というのは目指す相手をどこまでも追いかけ […]
~個人主義の幽霊、集団主義の亡霊~ さて、幽霊は自分の姿を目指す相手に見せる所に存在意義がある。見せてこそ幽霊である。われわれが幽霊を見ているのではない。幽霊がわれわれに見せているのである。自分はまだこのような姿でこの […]
~似ているようで、ちょっと違う~ 私がやっている京都ミステリー紀行の土曜日は幽霊編である。平安時代から現代までの幽霊の出方の変遷を辿りながら歴史の流れを振り返って楽しんでもらっているのだが、つい先日お客様のほうから反論 […]
~本当に文化に寄与するのか~ しばらく前に文化庁の京都移転が決まった。新聞によると、これは「京都府民・市民の悲願」だったのだそうだが、私は京都市民だけど別に文化庁の移転を悲願だと思ったことはない。悲願どころか「必要ない […]
~迷わずに迷いの道を一直線~ 江戸時代の笑話集『きのふはけふの物語』を読みながら、その当時の社会の様子を垣間見るというコンセプトで続けてきた今回のシリーズもいよいよ締め括り。しかしまあ、「社会の様子を」などと言いながら […]
~これぞご利益。大黒様の力 ~ さて、前回は持ち前の機知で危機を脱した坊さんの話だったが、今回はもっと濃いご利益のエピソードである。 『きのふはけふの物語』「下(拾遺)の14」のお話。 ある人が大黒天を信心していて […]
~当意即妙、これぞ名僧~ 今までは江戸時代の笑話集『きのふはけふの物語』をネタ本にしてお坊さんを揶揄する話を中心に見てきたが、何と(何と何と)この本にはお坊さんの中にも立派な人がいるという話も収録されていたのである。 […]
~やはり煩悩は下半身に宿ることの証明~ 江戸時代の笑話集『きのふはけふの物語』に基づいてその当時の世間の様子(というよりは坊さんたちの様子)を垣間見るどころか、かなり露骨に見てきたこのシリーズも最終コーナーに入ってます […]