京都の洋食(その13)
~カキフライの冷凍食品は見たことがない~
今日はカキフライだが、「ひょっとしたら」と思ったとおり、日本で生まれた料理のようである。
日本で出来た料理ならば「和食」であるはずなのだが、洋食なのだな。
この理由は前に書いたように「日本料理には大きく分けて和食と洋食の二つがある」わけだから、「洋食」で問題ないのである。
かつて日本語をほどほどに理解していたアメリカ人が、レストランで誰かが「カキフライ」というのを注文する声を聞き、
「日本人というのは珍しい。柿をフライにするのか」
と思って、自分も食べてみようと注文したら柿のフライではなかったので驚いた、というエピソードがある。
やはり外国にはなかったようなのだが、さて、昨今の「クールジャパン」とかいうので、カキフライも外国に進出しているのかもしれない。
スーパーの冷凍食品売り場に行くと、アジフライ、エビフライ、ミンチカツ、トンカツ、チキンカツ、鶏唐揚げと、色々な冷凍物が売っているが、カキフライはないのではないか。どなたか見たことある人おられますか? やはり「カキの冷凍」はみんな怖いか? アサリの剥き身の冷凍はありますけどね。
ご多分に漏れず、カキフライにもタルタルソースの他にウスターソース、ケチャップ、マヨネーズと色々なものをかけて食べる人がいて、ヴァリエーションが豊富である。
中国では広東料理などでイワガキなどを天ぷらにして食べるらしいがパン粉はつけないそうだ。(ところで、カキを天ぷらにするときは大葉で包んで揚げてください。天つゆで食べると美味しいです)
カキフライの食べ方としては今やカレー屋さんではカキフライカレーというのもある。
カキフライ丼というのもある由。
これらも「日本料理」になるのだな。
しかし、愛知県ではカキフライを「あんかけスパゲッティ」のトッピングとして食べることもあるらしいし、三重県鳥羽市の与吉屋がカキフライをサンドしたホットドッグ「浦村かきドッグ」を出しているとか。
日本人の知恵というのは留まるところを知りませんね。
(来週に続く)
【言っておきたい古都がある・323】