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    京都ミステリー紀行

    家尊人卑(その22)

    ~男尊女卑ではない。家尊人卑だったのである~

     さて、江戸時代以前は離婚しても奥さんの権利は守られていたとか、戦国時代の合戦でも女性は活躍したとか、色々と「常識」とは違う話を書いてきた。
     第1部の締めくくりのときが近付いてきている。

     

     私は「昔は男尊女卑だった、という色眼鏡を外してもう一度史料を読み直せ」と提唱する。そうすれば今まで我々が思い込んでいた、あるいは思い込まされてきたわが国の歴史がまた違ったものに見えてくるのだ。そしてそれこそが本来の姿であると。

     たとえば今回の連載中「家尊人卑(その17)」でも紹介した、明治時代の直心影流の武芸者・佐竹茂雄と園部秀雄という人は2人とも女性だという話。
     女武芸者には男性と区別できない名前を名乗る習慣があったのかもしれないので、男性の名前しか記載されていない江戸時代の伝書でも実は女性が含まれている可能性があるという仮説が成り立つので、研究の余地ありだと書いた。
     ところで、これには反論が来た。

    「女性で免許皆伝になった武芸者は男と区別できないような名前を名乗ったというのは、それこそが男尊女卑だったからではないのか」

     なるほど、一理あるようにも聞こえる。

     でも、これはむしろ男のエゴで女性蔑視とは違うと思う。そもそも本当に男尊女卑だったならば女が男と一緒の道場で修業しますか?
     第一、佐々木留偉さんのように普通の名前で道場を構えた人もいるわけなのだ。

     ところで、免許皆伝になった女性が男のような名前を名乗る。すると江戸時代でもその人が男だと勘違いする人が現れる。実際に本人にあってみると女だった。で、ビックリする。女だと馬鹿にして一手お手合わせをお願いする。女だけど強いのでまたビックリする。
     これはビックリさせてやろうという作戦ではないですか。
     私は一種の遊び心があったと思う。
     あるいは、負けた男のプライドを傷つけないように男みたいな名前を名乗ったという「思いやりの心」があったのかも。

     それはさておき、専門の歴史研究者にも男尊女卑の先入観を捨てよと主張する人もいる。もちろん、この人も女性である。
     新潮新書から『ハーバード白熱日本史教室』というのが出ている。著者は北川智子さん。出版当初は結構評判になっていた。読みやすい良い本なので興味のある方は読んでいただきたい。

     この本の中で北川さんは Lady Samurai というのを提唱されている。
     「戦わずに、陰で大いに活躍する女性たち」がLady Samuraiの由。

     この連載でも書いたように、合戦で城を守る正室や娘たちは鎧を着て自軍の兵士を叱咤激励した。確かに自ら斬り込みはしないが、勝利の為に活躍しているのだ。ただ、私は北川さんのように「陰で活躍」したとは思っていない。事実上、表舞台に立っていたと考えている。
     

    ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)

     また、北川さんは戦国時代に生きた有名な女性を挙げて、

    「彼女たちの存在意義は、本当に男性に依存したものだったのでしょうか」

    と疑問を呈し、

    「男性中心に物事が進んだ事は事実です。しかし、それは女性に役割がなかったという事を意味しません」

    と結論付ける。さらに

    「それどころか、驚くことに女性は、想像を超える範囲の影響力を持っていたのです」

    とも。
     これが正鵠を射たものであるのは私が今回の連載で書いてきたとおりである。

     江戸時代より前の日本は男尊女卑ではなかった。
     明治以降、民主主義とか一神教とか西洋の進歩した考え方が公然と入ってくることによって、日本は男尊女卑になったのである。

     では、それ以前は一体なんだったのか。

     答は意外と簡単である。そう、今回のシリーズのタイトルのとおり、

     家尊人卑!

     「家」が上で「人」が下だった。

     明治以後は、それまでの家尊人卑はそのままで西洋の男尊女卑が入ってきたのであった。
     と、いうことで、次回からは本論の第2部として、テーマである「家尊人卑」そのものを検討していく。乞、ご期待。
    (来週に続く) 

    【言っておきたい古都がある・297】

     

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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