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    家尊人卑(その19)

    ~外国人から見ても男尊女卑ではなかった~

     今回もまた「これが男尊女卑か」という話を続ける。
     今回は外国人が見た日本をネタにしたい。

     

     日本に35年間滞在したルイス・フロイス。この人の『日欧文化比較』(岡田章雄訳)の中にある報告。

    「日本の女性は、処女の純潔を少しも重んじない。それを欠いて名誉も失わなければ結婚も出来る」

     大らかだったのですね。
     フロイスは日本の「風紀の乱れ」を嘆いている。

    「日本では意のままに何時でも離婚する。妻はその事によって名誉を失わないし、また結婚も出来る。日本ではしばしば夫を離別する」

     男尊女卑どころか、フロイスの目に映った日本はジェンダーフリーだったのではないかな。
     以前に書いた様に、室町時代は奥さんが何の落ち度もないのに旦那さんから一方的に離婚された場合、その「仕返し」として家を出るときに夫の家にある動産を(奥さんの手に持てる物であれば)好きなだけ持ち出しても良かった。一方的離婚の「復讐」に夫の家をスッカラカンにしてしまえた。こんな権利が社会に認知されていたのである。
     本当の男尊女卑(正しくは男性優位かもしれないが)の世界であったヨーロッパのキリスト教国の人には「蛮族の行為」だったかもしれない。イギリスなど、女性には遺産相続の権利がなかったのだから、女が夫の家のものを持って実家に帰るなんて、想像を絶したのではないかな。さらに、

    「日本では娘たちは両親に断りもしないで、1日でも数日でも1人で好きなところに出かける。日本の女性は夫に知らせず、好きなところにいく自由を持っている」

     フロイスにとってこんなのは「あってはならない事」だったに違いない。
     こんな「無秩序」を正す為に、神の道を説かねばならぬと奮起したことだろう。
     ところでフロイスが言うこんなことが男尊女卑ですか?

     ヨーロッパの宣教師たちは男女の分をわきまえない日本人に正しい神の道を教えようと頑張ったようだが、キリシタンによる廃仏毀釈やヨーロッパの奴隷商人による日本人拉致事件の頻発により、日本人は「正しい神の道」を理解することなく、キリシタンは禁教になった。

     ヨーロッパ風正統派男尊女卑が日本に広まるのは、明治維新後の文明開化を待たなくてはならなかったわけだ。
     
     以前にも何度か書いたことをおさらいしておくと、、江戸時代は旦那さんが奥さんに三行半(みくだりはん)を渡しただけでは離婚は成立せず、奥さんが返し一札という三行半の受取書を旦那さんに渡して初めて離婚が成立した。
     さらに室町時代には何の落ち度もなく旦那さんから一方的に離婚を申し渡された奥さんは、実家に帰るとき旦那さんの家にあるものを(手で持てるものなら)好きなだけ持ち出しても良かった。
     昔の離婚は奥さんからは申し出ることが出来なかったのではなく、離婚手続きを最初にするのが旦那さんだっただけで、奥さんが離婚を望めばそれを旦那さんに言えばよかった。つまり、江戸時代なら協議の上で三行半を書いてもらえばよかった。
     実際は奥さんからの離婚申し出も結構あった。
     それに絡むルイス・フロイスの話をもう一度『日欧文化比較』で見てみよう。

    「ヨーロッパでは未婚の女性の栄誉と貴さは貞操にあり、また、その純潔が犯されない貞潔さにある。
     日本の女性は、処女の純潔を少しも重んじない。それを欠いて名誉も失わなければ結婚も出来る」

     400年ほど前の日本はフリーセックスの国だったのでしょうか。
     これが男尊女卑?
     ヨーロッパでは貞操が女性の栄誉だったようだが、同時期の男性はどうだったのか?
     
     女性には純潔を強要しながらヨーロッパの男性は結構売春宿に行っていた!

     少なくとも昔の日本のほうが同時期のヨーロッパよりも女性は自由だったようである。
     フロイスの言葉を繰り返す。

    「ヨーロッパでは妻を離別することは最大の不名誉である。日本では意のままにいつでも離別する。妻はそのことによって名誉を失わないし、また結婚もできる。日本ではしばしば夫を離別する」

     この最後の「日本ではしばしば夫を離別する」というのは、奥さんの側からの離婚の申し出だろう。

     これが男尊女卑ですか?
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・294】

     

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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