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    京都ミステリー紀行

    家尊人卑(その14)

    ~戦国時代は女性が活躍した時代でもあった~

    今週もまた、日本は男尊女卑ではなかったという証明として戦争で活躍した女性を取り上げる。戦国時代というのは文字通り戦争の時代だから当然男の世界だろうと思いがちなのに実は違ったという話。
     今回もまた「どこが男尊女卑やねん?」というエピソードである。

     

     大友宗麟という人がいた。今ではちょっとマイナーかもしれない。九州のキリシタン大名で洗礼名はドン・フランシスコ。改宗してからはあちこちの神社仏閣を破壊している。廃仏毀釈というのは明治初めだけの事ではなく、戦国期や江戸時代にもあったのだ。
     ちなみに宗麟さんは改宗の後、「宗麟」ではなく「府蘭」と署名しているから、現代でも大友宗麟ではなく大友府蘭とするのが正しいのではないかな?

    大友宗麟像(大分駅前)
     
     この宗麟さん、天正6年(1578)の耳川の戦いで島津義久と戦争をした。宗麟さんはその前年にキリスト教徒になったのだが、この戦いで敗北。それも全軍壊滅という大敗北で、イエス様のご利益はなかったようだ。
     この戦いで壮烈な戦死を遂げた吉岡鎮興という人がいるが、その奥さん(未亡人)が出家して妙林尼となった。
     今回活躍するのはこの尼さんである。

     凋落甚だしい宗麟さんの城のひとつに鶴崎城という小さなお城があったのだが、かなり小さかったらしく、専門家の中には「城ではなく砦」と言う人もある。
     天正14年(1586)この城に島津軍3千が攻めて来た。耳川で負けた宗麟が「せめて豊後だけは死守しよう」と将兵たちを臼杵の丹生島に集結させたため、鶴崎城には農兵と女子供ばかり500人ほどがいただけ。
     こんな所に3千人も攻めて来たのだから、当たり前なら白旗を揚げるだろう。しかし、ここに断固戦えと立ち上がった人がいた。
     もちろん、妙林尼さんである。

    吉岡妙林尼
     籠城戦を決意した妙林尼は塀を補強し堀を深く掘り直し、柵の外には落とし穴を掘った。12月12日、ついに薩摩軍がやって来たが鶴崎城は持ちこたえ、16度にも及ぶ島津軍の攻撃を退けて、なおも籠城を続けたのである。
     このとき妙林尼がどうしていたか。今日までの連載を読まれてきた方はすでに目の前に情景が浮かんでいるかもしれませんね。

     妙林尼さんは着込み(鎖帷子の一種)の上に陣羽織、鎖鉢巻に長刀を持って城兵を叱咤激励して廻っていたのである。もうこれは定番ですね。

     軍事力では埒が明かないと判断した島津軍はスパイを使って城内の中島玄佳、猪野道察の二人に内通の誘惑(要するに裏切れということ)をした。どうやら鶴崎城では食料が底をつき始めていたらしい。ここに付け込んだわけだ。

     これに対して妙林尼は先手を打つ。全員の命の保証を条件に鶴崎城を開城し、あっさり降伏した。
     そりゃあスパイによって寝返った奴等が主導権を握れば自分は殺されてしまうかもしれない。無理をせずに、降伏後の和平交渉も自分が出来るようにと考えたのだろう。
     
     開城後、妙林尼は城下に留まっていたが、彼女の元を訪れる島津の将兵たちを酒や手料理でもてなした。島津兵もいつの間にか妙林尼に親近感を抱くようになっていったという。

     明けて天正15年(1587)3月、ついに豊臣秀吉が島津征伐のためついに九州入りするという情報がもたらされる。

     妙林尼は秀吉との決戦に備えるため帰国する島津軍の為に送別の宴会を開いた。そして今まで散々もてなしてもらって来た島津の将兵たちは大喜びで酔い潰れてしまったのである。
     酔い潰れた状態で帰国の途につく島津軍を妙林尼は急襲。片っ端から討ち取って行った。
     そりゃ、酔っぱらってるんですから簡単に勝てますわな。

     妙林尼はこのとき取った敵の首63個を臼杵城の大友宗麟に送り届けた。それを見た宗麟は絶句したという。

     その後の妙林尼の消息は不明である。ただ平成21年、大分市鶴崎商店街連合会から、地域興しのマスコットとして「妙林ちゃん」人形が登場した。
     妙林ちゃん、活躍してるのかな。(来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・289】

     

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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