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    京都ミステリー紀行

    幽霊の正体見たり枯尾花

    ~真実は知らないほうが良いこともある~

     嘘をついてはいけないが、本当のことを知らせないほうが良い場合もある。
     ある人が癌で余命3ヶ月という知人(もちろんご本人は胃潰瘍か何かだと信じている)のお見舞いにいって、いきなり

    「びっくりしたよ~、癌やねんてな。気ィしっかり持たなあかんで」
     

    と言ったら、その知人は3ヶ月どころか2日後にお亡くなりになったという、笑えない話がある。正直で大らかな人というもの考えものだ。

     ひところ「空気読めない」というのが流行ったらしいが、そんなのは平安時代にもいた。
     『古今著聞集』の「巻6管弦歌舞第7」に、

     貴族たちが管弦楽の演奏をして楽しんでいると庭木の動くのが見えた。その場にいた者が

    「庭木も音楽を聴いて舞っている」

    と言うと、顕雅卿という人が

    「あれは風で動いただけだろう」

    と身も蓋もないことを言って、みんなから笑われた。

    という話が載っている。
     庭木が風で動いただけなんて、みんな分かっている。それを楽しめないのは風流を解さない奴というので馬鹿にされたわけだ。ま、こんな人は現代でもいる。

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     『今昔物語』だったか『宇治拾遺物語』だったかにあった話、

     奥さんが亡くなるとき「せめて3年は再婚しないでくれ」と夫に頼むと、夫は「再婚なんかしない」と約束した。
     ところがご他聞に漏れず、この男はあっさりと再婚したわけである。
     新婚の床を新妻と共にしていると、死んだ奥さんの霊が現れて、夫の首筋を指でスーッと撫でた。
     夫はびっくりして死んだ奥さんに謝ったと。

    こんな話だった。
     これなんか、隙間風が首筋に当たっただけだろう。
     真実とはこんなものである。しかし、この男もどこか心の片隅で奥さんに「申し訳ないな」という気持ちがあったのだろう。だから幽霊を感じてしまったわけだ。

     で、今度は現代の話。伝聞なのでどこまで正確かは分からないが、基本的には実際にあった話だという。

     不良の息子が面白半分で悪友と九州まで「霊能者」に会いに行った。車かバイクで行ったらしい。
     で、その「霊能者」と会えたのだが、そこで物凄い超能力を見せられた。
     腕時計を貸してくれと言われて、その場ではめていた腕時計を貸すと、「霊能者」はその時計を消してしまった。まあ、この程度なら手品だと思うわけだが、そのあとで「霊能者」は

    「時計は貴方の家に帰った」

    と言う。しかも今すぐ電話をして家の人に確かめてもらえという。
     まさか、と思いながら自宅に電話をするとお母さんが

    「箪笥の引き出しの中にお前の腕時計がある」

    と言うではないか。
     半信半疑で帰宅すると、間違いなく九州で消えた自分の腕時計が自宅にあった。あまりのことにその息子は「この世のものならぬもの」の存在を信じるようになり、それからは親孝行な息子になったという。

     これが実話なのである。

     これを聞いたとき、私はひとつの解決法を思いついたのだが、柄にもなく空気を読んで、その場では黙っていた。しかし、もうそろそろ言っても良いかなと思うので言ってしまう。ズバリ、

    「霊能者」とお母さんがグルだった。

     2人で示し合わせていたのである。

     つまり、電話に出たお母さんの「腕時計が箪笥の引き出しにある」という話が嘘。その時点ではまだ「霊能者」が手品で隠しただけ。
     で、息子が帰ったあと「霊能者」は腕時計を宅配便で実家に送る。あるいは「消して」すぐ、助手が送りに行ったかもしれない。
     そして息子が帰宅する前に腕時計は実家に届いていた。さらにお母さんは

    「これが箪笥の引き出しに入ってたなんて、何でやろうね」

    と不思議がるわけである。
     まあこれが所謂「本格ミステリ的」な解決というわけ。これなど、不良息子を真面目にしたいという母親の愛情が出ているのではないか。
     事実がこうだったかとうかは知らないが、こういう考え方も出来ますよ、ということで。おあとがよろしいようで。。。^^

    【言っておきたい古都がある・209】

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