漢字ミュージアムに行ってきた(後編)
~博物館というより遊技場か~
さて、先週の続きだが、この漢字ミュージアムの2階というのは中々遊べる。話の種に一度は行ってみてもいいだろう。入館料以外はどれも無料というのが嬉しい。
まず写真でご覧に入れるのは巨大な寿司コップ。魚へんの漢字が所狭しと書かれている。これが言うなればゲームコーナーの看板。
モニターに回ってくるにぎり寿司を指でヒョイと取り寄せると問題が出てくる。そのネタの魚を漢字で書けばどうなるのか? これは三択問題なのでやり易い。ただし、問題には「やさしいネタ」と「むつかしいネタ」があり、私は「やさしいネタ」は全問正解だったが、「むつかしいネタ」はひとつ間違えてしまった。
ゲームをやらないときの「水槽」には様々な魚が名札付きで泳いでいる。これもユニークだ。
次に「漢字縁日」。
こちらは手作り感満載である。うっかりすると学園祭のノリと間違えてしまいそうだ。
こちらは輪投げ。ただし「輪」は丸くはなく四角である。輪っかではない。これで「輪投げ」と言えるかどうかは微妙だが、なぜ四角いかというと、これで「くにがまえ」の漢字を作るのである。これが中々難しい。
漢字釣りは書いて字のごとし。
四字熟語射的。
ボールを投げて書いてある漢字を倒すのだが、ちゃんと四字熟語になる字を倒さなければならない。私は「無我夢中」「馬耳東風」「一石二鳥」と倒して、最後に「得意満面」を残した。(^_^)v
ちなみにこのボードの漢字は入れ替えがある由。多分、毎日替えるのだろう。
さてさて、縁日から離れてこちらのゲームは画面の角に「へん」があり、バラバラに配置されている「つくり」を拾って漢字を完成させるのである。3回勝負。つまり「へん」が三種類出てくるということ。漢字をいくつ作れるかということなのだが、意外と難しい。
こちらはゲームではないのだが、古代の文字と現代の文字と、どの字がどこに対応するのか、タッチすれば現代の漢字がスルスルと動いて古代文字(ご先祖様)の所に行く。
アイデアとしては面白い。
漢字ミュージアム特製の缶バッジが無料で作らせてもらえるというので、やってみた。レバーをグイッと押し下げるだけだから特に技術はいらない。
私が作ったのは「学」という字の先祖。なにかこう、笑っているようで楽しい。
壁に掛かっていた額だが、これは「いろはうた」のようである。どれがどの字か分かりますか?
しかしまあ、立派なエントランスに貧弱な展示というのはお役所主導で作った施設の定番なのだが、漢字能力検定協会が作った漢字ミュージアムはまだお役所の域にある。これから図書館の文献を増やしたりしてさらに充実させていかねばならない。
現在、もっとも将来の成長が望まれる施設だと思う。
閑古鳥を鳴かせない工夫といったものを私も考えてみよう。
いっそのこと、開き直って漢字の遊び場にしてしまってはどうか。エンターテインメント路線である。漢字ワンダーランド。小学生に受けるぞ。当然、両親も啓蒙できる。
任天堂にでも頼んで、もっと面白いゲームを作ってもらっては如何でしょうか。
【言っておきたい古都がある・193】