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    京都ミステリー紀行

    五郎兵衛さんの京都(その9)

    ~生臭坊主の生き様~

     江戸時代中期に京都で活躍した落語家の元祖・露の五郎兵衛さんの噺を集めた『軽口露がはなし』に基づいてその当時の京都の様子を垣間見て楽しもうという意図で続けてきたシリーズもいよいよ最終コーナー。だんだん不穏当な話題が出てきそうである。

    二代目笑福亭松之助、橘家円二郎、四代目桂文枝、三代目桂米朝、笑福亭小つる(和多田勝)、三代目桂米之助 後列左より見浪よし(五代目笑福亭松鶴夫人)、桂あやめ(五代目桂文枝)、旭堂小南陵(三代目旭堂南陵)、六代目桂小文吾、桂麦團治、奥野しげる(宝塚若手落語会世話人) 桂米朝『桂米朝 私の履歴書』日経ビジネス人文庫、2007年、p.93
    、二代目笑福亭松之助、橘家円二郎、四代目桂文枝、三代目桂米朝、笑福亭小つる(和多田勝)、三代目桂米之助 後列左より見浪よし(五代目笑福亭松鶴夫人)、桂あやめ(五代目桂文枝)、旭堂小南陵(三代目旭堂南陵)、六代目桂小文吾、桂麦團治、奥野しげる(宝塚若手落語会世話人)
    桂米朝『桂米朝 私の履歴書』日経ビジネス人文庫、2007年、p.93
     江戸時代の笑話で意外と多いのがお坊さんを揶揄するネタである。このあたりは下半身ネタと同じで緩やかなタブーがあったのだろう。もちろん、大多数のお坊さんは真面目だったのだろうけど、やはり生臭いほうが目立つのである。
     それと、世のお坊さんたちはこうして生臭坊主が笑いのネタにされることを喜んだほうがいいのではないか。
     つまり、そういった極道坊主が珍しいからこそ笑いのネタになるわけで、もし大多数の坊さんが生臭になれば、今度は逆に普通の坊さんが(こんな人は珍しいと)ネタにされるからである。
     そこで巻三第八のエピソード。

     ある寺にドケチの坊主がいた。こいつが何と若衆に恋をしたのである。ケチな上にホモの道に入ったわけだ。そしてこの「恋人」に次から次へとラブレターを送ったのだが、若衆のほうは慣れたものである夜この坊主の所へ泊まりに来た。
     さて朝になり、雨の音で目が覚めたこの坊主、ふと我に返って

    「しまった! 朝まで泊めたからには朝飯を出さねばならぬ。ああ、もったいない」

    と悔しがる。
     我に返って「御仏の道に外れたことをしてしまった」と嘆くならともかく、「朝飯出すのがもったいない」とは、ケチもここまで来ると立派といえるかも。
     さあ、そこでこの坊主、どうしたかというと

    「寝たふりをして若衆が帰るのを気づかなかったことにしよう」

    とまあ、いかにもドケチらしい発想をしたのである。
     で、狸寝入りを決め込み、若衆が起きて出て行く気配を追っていた。
     どうやら返ったらしいと、恐る恐る様子を見に門のほうへ出て行くと、返ったとばかり思っていた若衆が門の内で佇んでいたのである。
     びっくりしたケチ坊主、立ったまま目をふさぎ鼾をかいて寝たふりをしたと。

     まあ生臭坊主の定番と言えば金に汚い、大酒のみ、色ボケ、権力志向、この辺りに落ち着くけれど、現代にも通じるかもしれない。
     それと江戸時代というのは男色というのは別に罪悪ではなかったようである。侍でも結構やっている。ひょっとしたら、不女犯戒はあるけど不男犯戒はないという事なのかもしれない。女を犯すのはダメだけど男に関しては特に規制はないと。「違法」ではなく「脱法」なのだ。
     
     お坊さんを揶揄する笑話で目立つのはやはり女性関係のネタ。
     江戸時代でも女狂いの坊さんは嫌がられたようだが、時代が下がって昭和の御代になってからも、戦前と戦後に世間では「高僧」とされるはずの坊さんが女性問題で躓き、退任に追い込まれている。戦前の方の人など、もっと大きなスキャンダルは何とか乗り切っていたのに、何と小さな愛人問題でコケてしまった。
     このあたり、時代が変わっても一般の人たちがお坊さんにどのような部分で最も潔癖なものを求めるのかが出ているような気がする。

    「ここまでは許す。しかしこの線を越えてはならない」

    という不文律のようなものがあるのではないか。
     民衆の側も「お坊さんだって人間だもの」ぐらいのことは分かっている。その上で「これだけは止めて欲しい」というのが女性関係のようだ。
     金に汚くても良い、大酒飲みでも良い、上から目線でも良い。ただし女にだけは手を出すな。これが生臭坊主の生き様である。心して守っていただきたい。

    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・157】

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