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    京都ミステリー紀行

    新春祇園めぐり・5

    一力, 三門, 大石内蔵助, 建仁僧堂, 建仁寺, 忠臣蔵, 摩利支天堂, 狛イノシシ, 花見小路

    〜歓楽街の隣に禅宗の本山。これはシュールだ〜

     祇園エリアをぶらぶらと歩き、いよいよ「いかにも祇園」という場所にやって来た。
     我々のイメージにある祇園といえば、やはり花見小路であろう。
     そして我々の祇園のイメージといえば「一見さんお断り」だろう。
     とにかく敷居が高いのである。

     しかし近年、店頭に料金表を掲げている店が増えているのは嬉しい。

     さて、ここが一力。祇園のシンボルのようなものである。忠臣蔵の時代からあるのだから凄い。ただ、伝統と格式を維持するのは大変で、雨戸だけでも毎日170枚以上を開け閉めしなければならないという。
     こういうところのお料理は仕出し、つまり出張料理で(出前ではない)、一力クラスになると(たとえば)辻留の板前が食材を持って乗り込んできて、一力の調理場(板場と書くべきか)で自分の包丁で料理をして一力の器に盛り付けて出す。終ったら全部片付けて帰っていく。
     それでも最近はご時世を繁栄してか、芸舞妓は以前と同じように呼んでも、料理については「弁当程度でよい」という注文も多いとか。総務部長の苦労が偲ばれる。

     一力のエピソードで最も有名なものは『忠臣蔵』で大石内蔵助が吉良方の目を欺くためにここで放蕩三昧を繰り返したというもの。
     事実だとすれば、何処にそんなお金が会ったのか。
     赤穂藩はなくなりました。つまり大石さんは失業したわけです。普通、そんな金があるはずない。
     これはやはり、赤穂の塩の利権でしっかりと私腹を肥やしていたのではないかな。
     で、大石さんは仇討ちなんてやりたくなかったんだけれど、堀部弥兵衛と安兵衛の父子に突き上げられて仕方なくリーダーになったと。
     でもって、成功すればどこかの藩に仕官(再就職)出来るかと思ったら、切腹させられちゃった。
     お気の毒としか言いようがない。

     お気の毒といえば、吉良上野介もお気の毒である。
     殿中で斬りつけられるわ、殴り込みにあって殺されるわ、現代まで悪者で名前が通ってしまうわ、踏んだり蹴ったりではないか。

     松の廊下の一件も吉良さんが紛れもなく被害者である。
     映画などの『忠臣蔵』では吉良さんが浅野内匠頭に意地悪をしたことにされているが、それは有り得ない。
     少し考えれば分る。
     吉良さんは高家として浅野の直接の上司であった。つまり、もし浅野に何か不始末があれば、それを指導監督する立場であった吉良さんも幕府から何らかのお咎めを受けたのである。それが分っていて意地悪する人がいますか。

     刃傷にしても浅野に言い訳の余地はない。
     浅野が切腹しなければならなかったのは「殿中で刀を抜いたから」である。この一点のみ。
     ということは、もし浅野に吉良さんに対する何らかの遺恨があって、それが武士として絶対に看過できないものだったのならば、何処でもいい「殿中から出た場所」で吉良を呼び止めて、尋常の立合いを申し込めばよかったのである。これなら相手は年寄りだから必ず勝てる。
     しかし浅野はその程度の冷静さも欠いていた。

     「松の廊下の刃傷事件」を現代風に言えば「浅野内匠頭の心神喪失状態における傷害事件」であり、当たり前なら死刑になんかなるはずないのだが、刀を抜いた場所がたまたま殿中であったために切腹しなければならなかった。ただこれだけの事である。

     吉良さんが仇として討たれなければならない筋合いのものではない。

     ここで『忠臣蔵』への思いを後にして花見小路を歩く。日中は人が多いが、朝早くの時間だとすっきりしている。電線の地中化で空の視界が広くなっているのが嬉しい。
     昔のポストも現役で活躍しているし、昔ながらのお茶屋の建物も残っている。お茶屋の玄関には所属している芸舞妓の表札が。
     都をどりで有名な歌舞練場も重要なスポットだ。

     花見小路から建仁寺へと抜ける。歓楽街のすぐ隣に禅寺の本山があるというのも話が出来過ぎている。ひょっとしたら若い修行僧にとっては煩悩を抑制する試練になるのかもしれない。
     不思議なのは(と言うと申し訳ないのだが)建仁寺の坊さんでそんなに不良をした人というのは聞かない。やはり近過ぎてやりにくいのかもしれない。これはやっぱり、ある程度の「遠さ」がないとダメなのだろう。清水寺とか。

     三門も紹介しなければならないだろう。
     最近、修復がほどこされて奇麗になった。
     ほとんど話題に登る事はないが、この建仁寺の三門も立派なものなのである。東京であれどこであれ、地方に持って行けば堂々たる「大三門」で通るだろう。
     しかし京都ではマイナーな存在なのである。
     
     何故か?

     そりゃね、南禅寺とか知恩院とか東福寺とか、京都には飛びきり大きな三門が目白押しなので、建仁寺の三門は相対的に「小さく」なってしまうのである。これは「京都の悲劇」かもしれない。
     それはそれとして、この三門の前に立てば、自分が祇園という歓楽街の隣の位置にいるのだとはとても思えない。まるで山の中のようである。
     街中のお寺でも、このあたりは演出が行き届いているのだ。

     さて、建仁寺にも浴室がある。数年前に修復されて現代に甦った。お湯に浸かるのではなく、サウナ風呂とのこと。妙心寺もそうだ。
     入浴時間は昼か夜か知らないが、電気などなかった時代のこと、中は暗かっただろう。暗い浴室内で坊さんが集まって蒸しあがっていくというのは、ちょっとシュールかもしれない。

     あまり知られていないだろうが、奥まった場所に建仁僧堂がある。ここは修行の場なので一般の人は立ち入り禁止。ちなみにコースを少し外れているので京都ミステリー紀行・祇園編としても立ち寄りません。この連載ならではの紹介である。
     写真では分かりにくいかもしれないが、向かって左側に一休さんみたいな小坊主さんが庭掃除をしている石造がある。これは入り口から中をちょっと覗く人たちへのサービスなのだろうか。だとすれば建仁寺というのは大らかなお寺だ。

     境内を抜けて禅居庵を通り抜ければ摩利支天堂に到達する。
     これは狛犬ならぬ狛イノシシである。ちゃんと左右で阿吽の一対になっている。摩利支天堂にあるのだが、摩利支天はイノシシに乗っているのでここでもシンボル的に扱われていて、お守りも全てイノシシをデザインしたものである。おみくじもイノシシの人形の中に入っている。
     もちろん、手水もイノシシだが、これはセンサーがついていて、人が近付くと口から水を出すのである。
     ここのお堂の内部は見方によっては少し不気味といえよう。正に神仏習合なのだ。三宝に乗せた昆布と寒天がお供えされている。狛イノシシもいる。これだと神道の様だが、れっきとした仏教の、それも臨済宗のお寺である。この辺りが日本の大らかなところだろう。

     さて、神仏習合というのもある種シュールな味わいがあるが、次は七福神の一人、恵比寿さんを祀る神社へと進もう。

    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・34】

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