• CF!歩み
  • 記事検索
  • aboutus
    京都cf!
    京都の情報発信基地
    • イベントカレンダー
      • イルミネーション
      • 今日あすのイベント
    • ニュースな街ネタ
      • アートイベント
      • グルメイベント
      • ランチ
      • 京菓子・スイーツ
      • 京料理
      • イベント・催事
      • ビジネスニュース
      • 花暦花便り
      • エンタメ
      • ショップ
      • スポーツ
      • 近場でおでかけ
      • 町角のネタ
    • CF的グルメ
      • 京都ラーメン学
      • ラーメン・つけ麺
      • そば・うどん
      • カフェ・コーヒー
      • パン・サンドイッチ
      • 洋食・欧風料理
      • スペイン料理
      • イタリア料理
      • フランス料理
      • ベトナム料理
      • 中華料理
      • 和食
      • 定食・食堂
      • 居酒屋・ダイニングバー
    • 京都人・コラム
      • 五所光一郎:コラム京に癒やされ
      • 五所ブログ:烏丸かわら版
      • 谷口年史:京都ミステリー紀行
      • 木村英輝
      • 高見重光
      • 東郷一重
      • 番外インタビュ
    • 音街京都
      • 京都のライブハウス
      • ClubScene
      • Mojo West Chronicle
      • Mojo History
      • 京都系アーティスト
      • 京都系新人
    • 祭・季節
      • 梅名所 京都
      • 節分祭
      • さくら名所・名木
      • 葵祭
      • 祇園祭
      • 時代祭
      • 洛中洛外観月ポイント
      • 紅葉の特別拝観
      • イルミネーション

    オススメ記事

    • 五山の送り火 今年も縮小で
    • 稲垣尚毅『紡ぐと解く -TSUMUGU TO HODOKU-』
    • くるり「京都音楽博覧会2021」オンライン開催
    • 小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌(レクイエム)
    • 京博「京(みやこ)の国宝—守り伝える日本のたから

    京都ミステリー紀行

    伏見街道を行く(その3)

    伏見稲荷大社, 古今著聞集, 和泉式部, 極楽寺, 田中神社

    〜レトロ酒屋から稲荷まで〜

     さらに伏見街道を南に向けて歩き出した私であるが、またもや酒屋を見つけた。酒飲みの目にはスッと入ってくるのだ。
     ここも歴史の香る店である。左右の自動販売機がなければ大正ロマンの時代にタイムスリップしたのではないかと思うだろう。
     こういう「古き良き店」というのは、えてして維持費が嵩んだりする。純粋な経済合理性から言えば潰して建替えた方が経費は安上がり、なんてのもザラにある。
     この佇まいを残しているのはここのお店の人の心意気ではあるまいか。

     目を転じればお豆腐屋さん。
     今では豆腐もスーパーでパック入りのものを買うのが主流ではないかと思うが、こうして昔ながらに朝早くかに起きて豆腐を作っているお店も健在である。
     森嘉のような有名店ではなく、ごく普通の、町内のお豆腐屋さんが商売をしているのである。
     ちょっと覗いてみると、お婆さんが店番をしていた。

     さらに進めば魚屋さん。これもレトロである。仕出もやっているみたいだった。
     酒屋といい魚屋といい、昔はこんな店がズラーッと並んでいたのだろうなあ。

     感慨にふけりながら歩いていると田中神社がある。伏見稲荷大社の境外摂社である。
     田中神社というのは京都市内の他の場所にもあるので混乱しそうだ。
     
     今に伝わるエピソード。
     和泉式部が、伏見稲荷に参詣し、この田中神社のあたりで時雨に遭い困っていると、田を刈る童が着ていた蓑を貸した。
     翌日、式部が外の方を眺めていると、大きな子が文を持って佇んでいた。その理由を尋ねると文を差し出した。
     文を読んでみると、

    「時雨する 稲荷の山の 紅葉は 青かりしより 思ひ染めてき」

    と恋心を告白していた。
     この「青かりし」というのは、「蓑」のことを「あお」とも言ったので「あお(蓑)借りし」と掛詞になっています。
     つまり、前の日に式部に蓑を貸してくれた童がラブレターを寄こしたのですね。
     式部はいじらしいく思い、童を奥へ呼び入れたという。

     鎌倉時代の『古今著聞集』巻五に見える話です。
     「奥へ呼び入れた」ということは、お分かりですね、ラブラブに及んだのですよ。

     そのような妄想をたくましくしながら、さらに歩けば十王堂。
     ここには冥界の10人の裁判官の像があったとか。
     正しいお寺の名前は金龍山極楽寺で、浄土宗禅林寺派である。
     しかし、冥界の裁判官ゆかりのお寺の名前が極楽寺というのも、判決に手心を加えてもらえそうな気がする。

     あの世の裁きを思い浮かべながら歩いていると、突然「おこぜ」という看板が目に付いた。
     総菜屋さんのようである。珍しい屋号だったので思わず写真を撮ったら、闊達でモダンなお婆さん(この表現は失礼かな?)が出てきて「何やったん?」と訊いてきた。

    「いえ、ちょっと写真を撮らせてもらいました」
    「何で?」
    「珍しい名前だったので」
    「ふ〜ん」

     というわけでさらに歩くと、伏見人形の店がある。
     大昔はこのあたりで焙烙を作っていたらしい。
     ところが大坂方面から安い製品が大量に入ってきたので産業は存亡の危機に瀕した。
     このとき、地元の人たちは「安い外部商品の流入反対」と叫ぶのではなく、より付加価値の高い物を作ろうと頑張って伏見人形が生れたのである。
     いたずらに既得権益を守るのではなく、新たなものに挑戦した伏見の先人たちは逞しかった。

     さらに歩けば焼き芋屋さん。まだ残っているのだ。100円ショップで添加物満載のお菓子が買える昨今、自然に近い焼き芋なんて割高なのにちゃんと買う人がいるのである。
     そういえば、昔は「芋・蛸・南京」が女の人の好物だと言われていたなあ。

     トウガラシ屋さんもある。色々と調合してくれるのだろうか。

     おかき。これも100円ショップでいくらでも買えるのに、昔ながらの量り売りが行われている。立派だ。
     ふたば。町内の人たちに愛されるお菓子屋さんというのは、かつてはどんな地域にもあったのだと思う。

     さらに歩けばついに伏見稲荷に到着である。参道には稲荷寿司やら雀の焼き鳥やらを売る店があるのはお馴染みの光景である。
     私もちょっと一服。

     ということで、続きは来週。

    【言っておきたい古都がある・24】

    Related Posts

    最後に三つの歌

    京都ミステリー紀行 /

    最後に三つの歌

    踏切の自縛霊

    京都ミステリー紀行 /

    踏切の自縛霊

    静原の幽霊

    京都ミステリー紀行 /

    静原の幽霊

    恐怖のアパート・伏見編

    京都ミステリー紀行 /

    恐怖のアパート・伏見編

    イノシシも化けるしカワウソも化ける

    京都ミステリー紀行 /

    イノシシも化けるしカワウソも化ける

    ‹ 伏見街道を行く(その2) › 伏見街道を行く(その4)

    季節の特集

    京都さくら散策

    観梅京都2018

    節分
    葵祭特設サイト

    祇園祭

    時代祭



    京都の料理職人


    記事分類

    • ニュースな街ネタ (5,159)
    • 紅葉 (66)
    • イルミネーション (92)
    • 伝統文化・歳時 (685)
    • 京都さくら散策 (230)
    • 祇園祭 (53)
    • 観梅 (34)
    • CF的、京都グルメ (483)
    • 京都ラーメン学 (24)
    • コラム (1,296)
    • 京都サブカル小論 (8)
    • NAKED Eyes (4)
    • REAL FACE (35)

    タグ

    MIHO MUSEUM さくら名木古木 アサヒビール大山崎山荘美術館 アンスティチュ・フランセ関西 ライトアップ 三室戸寺 上賀茂神社 下鴨神社 京都水族館 京都系 京野菜 伏見稲荷大社 八坂神社 北野天満宮 千本釈迦堂 城南宮 壬生寺 大覚寺 嵯峨釈迦堂 平安神宮 平清盛 新風館 日本酒 清水寺 無鄰菴 特別公開 知恩院 神幸祭 節分 紅葉 若冲 葵祭 観梅 豊臣秀吉 還幸祭

    Back to Top

    ClubFame & 京都CF! http://kyotocf.com