四千年の知恵(その27)
~怖い怖い女性の話2つ~
今回の話は怖いですよ~。まず一発目。
『韓非子』内儲説下・六微第31
魏の王が楚の王に美女をプレゼントした。楚王はその美女を大変可愛がり、楚王の夫人もその美女をいたく可愛がった。
楚王は夫人までが美女を可愛がっているのを見て喜んだ。てっきり夫人は嫉妬するだろうと思っていたからである。
さて、夫人は自分は嫉妬などしていないと楚王と美女に思い込ませた後、美女にアドバイスをした。
「王はあなたの鼻だけは嫌っています。今度から王にお会いになるときは鼻を隠したほうが良いでしょう」
美女は言われたとおり王に会うときは鼻を隠すようにした。
それを不思議に思った王が夫人に理由を尋ねると、夫人は答えたのである。
「王の体の臭いを嗅ぐのが嫌だと言ってましたよ」
激怒した王は美女の鼻を削ぎ落とさせた。
中国4千年の知恵。権謀術数ですね。
気をつけよう、甘い言葉と支那の夜。
そして二発目。
『韓非子』姦劫弑臣第14
楚の王の弟に春申君という人がいた。この人の妾が春申君とその正妻が離婚すれば良いと思い、自分で自分の体を傷つけたうえ春申君の前に来て言った。
「私は奥様のお気に入ることが出来ません。このような仕打ちを受けました。奥様の前で死ぬよりはあなた様の前で死なせてください」
これを聞いた春申君は正妻と離婚した。
さらにこの妾は残された正妻の子を殺して自分の子を跡継ぎにしようとして、今度は着ていた肌着を引き裂き、泣きながら春申君の前に来て言った。
「先妻の子が私を強姦しようとしました」
春申君は激怒してわが子を殺した。
中国4千年の知恵。平然と嘘をつく。
気をつけよう、甘い言葉と支那の罠。
本妻さんも怖い。
お妾さんも怖い。
どっちも怖い。
これが中国美人の真実だ。
怖い、怖い。
みなさん。こんな話で1年を締め括ってしまいました。
この年末年始、決して色香に迷うことなく品行方正にお過ごしください。
来週はお休みで、新年は1月7日の火曜日から再開の予定です。
今年も1年間ご愛読ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
それでは、よいお年をお迎えください。
谷口年史 拝。
【言っておきたい古都がある・367】