閉店宣言のカフェギャラリーでランチ / 京都三条 ニュートロン
カフェギャラリーを誕生させ成功させたのはニュートロンであろう。
大半はギャラリーの付けたしや単なる食の施設であったり、カフェのポーズであったりするものしかなかったのではないか。
食も芸術も各々質の高いものを求め、クリエィティブであることを目指すカフェギャラリーは貴重である。
日常の食の中で、生活者にクリエィティブアートを身近に、自然に溶け込ませ、刷り込む作業はアーティストにとっても願ってもないことであったのだろう。
それは烏丸三条を東に入ると北側に建つビルヂングにある。スタバの南に沿って進めば誰でもわかる。
文椿ビルヂングは・・・風情がある。 (こちら近代建築遺産/ビルヂングは京町家に匹敵する近代の宝)
その2Fの南側三条に面したスペースにneutron CAFE & DININGがある。そしてGALLERY&shopが併営されている。
これで文化発信基地たらんことがわかるというものだ。
天井高に満足しながら椅子に腰を下ろす。ノスタルジックで心地よい空気が流れている。
兎にも角にも昼ごはんである。「日替り」と「週替り」のランチがあるのだが、
週替わりパスタランチ¥900をオーダーする。何故かと言うと、「ベーコンが飛びぬけて旨い」。
これがパスタランチ(サラダ+パスタ+ドリンク)である。
ベーコンとフレッシュトマトでジェノベーゼパスタになっている。
口に運ぶや、燻製とバジルの香りの絡む実にいいハーモニーを届けてくれる。
ドリンクはグレープフルーツジュースにしたが、サラダといい、グレープといフレッシュにこだわっているので嬉しい。このドリンクがついての900円はお得である。ここを使わない手はない。
因みに相方のオーダーはこれでした。
食事のあと、携帯でWEBにアクセスすると・・・
ニュートロンのホームページで社長の宣言を目にすることに・・・。
2011年 ~ニュートロンの過ごした10年間と、未来に向けての10年間~
2011年、思えばニュートロンが京都・新京極三条で産声を上げたのが2001年7月。まさに激動の21世紀における新しい美術の在り方を提案する申し子として、日々増殖と変遷、進化を繰り返して10年間を走り続けて来ました。
そしてニュートロンにとっての10年目が完結する年であり、新しい10年へのスタートでもあるこのタイミングで、私は大きな覚悟と意思を持って決断を致します。 それは、今まで新京極三条で3年半、そして烏丸三条の文椿ビルヂングで6年近くにも渡って愛されてきた店舗 「neutron」を、今年の5月29日をもって完全に閉店するというものです。 以後、有限会社ニュートロンは本社を移転し、飲食業を廃業した上で事業の基軸を完全に美術企画・販売に一本化し、これからの未来への10年を踏み出して参ります。
最後に、私達ニュートロンは日本人にとって失われた自信を再び取り戻し、真の文化的貢献によって世界へ影響を及ぼし、宗教・政治・言語の壁を越えて美術が全世界共通の知的財産として必要とされ、人間の心の平和を呼び起こし、かけがえの無い毎日を過ごす喜びを共有するために、これからの10年を積み重ねることを誓います。そして志を同じくするクリエーター達にとって、この先の苦難に満ちた挑戦の先に、真の理想的な世界が開けることを信じ、さらなる努力と研鑽を重ねることは重大で幸福な責務でもあります。どんな分野であれ、仕事であれ、挑戦することは人間に許された最高の権利であり、生き甲斐であることを忘れません。
5月29日までの残された日々を一瞬たりとも無駄にせず、皆様お一人お一人のお顔を忘れず、最高のギャラリーでありカフェであるための努力を厭わぬことをお約束します。
有限会社ニュートロン 代表取締役 石橋圭吾
石橋さんには、 更に楽しくクリエィティブアートを育てていって貰いたい。 楽しみにしている。
言うまでもなく、アートはこころの糧であり、癒しなのだから。
南青山のニュートロンがその拠点になさるのだろうか。京都は忘れないでほしい。