コラーゲンたっぷり 博多の水だきランチ1800円 / 柳馬場六角
すっきりと清潔感溢れる客室は、どこもゆとりがたっぷりとあって伸び伸び気分にさせられた。
開放感ある吹き抜けの天井にダクトが見えモダンかと思いきや、梅紋の抜かれた欄間があり格子で間仕切されている。
ランチメニューがある。850円から「とり重」や「親子丼御膳」が用意されている。そして、ナント平日ランチコースは1800円からいただけるのである。夜のメニューが気になり、見せてもらった。「水だき」だけなら3300円もある。
価格良し。さてお味の方はと・・・ 一番リーズナブルであろう1800円の「お昼の水だきコース」をオーダーすることになった。
前菜からである。博多明太子・すもつ・鶏皮
灰汁を取り出しながら鶏の入った鍋が煮立つと、まずスープを頂く。
煮立ったスープのままでいただいたが、そのままでも充分旨い。じっくりと引き出された鶏の脂味は、コクがあるが重くなく、まろやかでさっぱりしている。
滋味深い味わいとはこのことである。薬味は塩と細ネギが用意された。
博多ポン酢出汁に薬味のネギ。
ポン酢出汁は橙が摩り込まれている。好みで用意されている柚子胡椒を使うもよし。
肉厚のぶつ切りは柔らかく、しかもしっかりと締まっている。鶏独特の臭みもなく、甘みがあって、質のいい鶏であることがわかる。
飼料に海藻・ハーブ・大豆粕など60種を混ぜ発酵させた専用飼料を使っているとのことだった。
次に、つくねである。細かくすり潰されていて、舌触りに抵抗もなく自然薯のようで、ホカッホカと実においしい。
肝とササミの切り身は見るからに新鮮そのものである。色艶ともにそれを物語っている。
ポン酢との相性も良く、替え皿を注文したいくらいだ。鍋でギラギラ光ってるのがコラーゲンである。
熊のロースを食べてからというもの、コラーゲンと聞く食べ物に、つい足繁くなる。
野菜盛には、豆腐・生湯葉・くずきり・春菊・人参・ねぎ・えのき・キャベツが盛られている。
白菜ではなくキャベツを入れるのである。これが博多流のようだ。なぜなら白菜では水分が出すぎてスープが薄まるのだそうだ。あとの雑炊やちゃんぽんには向かないスープになってしまうからだという。
あえて豆腐と湯葉は、京都のものと比べないでおこう。各々の好みで軍配を挙げて貰いたい。
野菜を平げたあとは、卵雑炊かちゃんぽん麺かを選べる。雑炊を注文し、一品を追加でとることにした。
水だきにプラスしたプチ贅沢だ。鶏肉が思いのほか新鮮だったので、鳥刺と、しぎ焼きで。
煮込まれた具材のエキスがたっぷりと詰まった雑炊は大好きである。
期待を裏切らない卵雑炊である。冬のカサカサ肌もすべすべに成ることは間違いない。
おいしゅうございました。満腹のランチです。
欲を言えば、最後の雑炊に付く漬物が少々豪華さにかける。
味は良いが、ボリュームがあまりにも貧相である。盛り付けに気合が抜けていて、締めの緊張感に欠けるだろう。名前だけの香物 になってしまっている。(失敬)
丁寧な見送りで、後味は言うことなし。ランチコースで申し訳ないくらいである。
博多華味鳥の水だきに脱帽。一度ならずも二度三度食べたい「華味鳥の水だき」であった。
祇園まつりの流れを汲む博多祇園山笠の、山を担ぐ男衆の力の源も、博多美人の美しさも、この水だきにあるのかもしれない。
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