あなたの家の月見団子は どんなのか?
代表的な月見団子である。主に左が関東、右が関西で用いられているようだ。
丸(球)型に芋(紡錘)型であるが、他にへそ型の丸いものもある。
皆さんの地域では、月見にどんな団子を供え、食べられるのだろうか。
我が家は京都でもっともポピュラーな、紡錘形の餅白玉団子を餡で巻いたものである。
十五夜が「芋名月」とも呼ばれていたので、里芋を月に、雲を餡に見立て、あるいは里芋の皮の様子を餡と見立てこさえたのは昭和30年代で、京の和菓子屋さんたちであった。
他に、雲から望む月を表している叢雲(むらくも)型というのも京都にはある。
東西で形の違いが出ている文献の初見は、江戸後期の風俗辞典「守貞謾稿」であるようだ。
日本三大名月鑑賞地として名高い大覚寺の石舞台、祭壇のお供物にも里芋が見られた。
お団子やお餅(中国では月餅)、ススキ、サトイモ 栗などをお供えして月を眺めたのは、
収穫祭の名残と伝えられる。
「お月見」の夜、作物の成長と収穫への感謝の気持ちを祝っていたのであるが、
どうして里芋なのだろうか。
ナント、稲作がはじまるまでの主食が「里芋」だったからなのである。
中秋に観月に、命の糧となる収穫への感謝と祈りをするも良し、
異性を十五夜に誘い色ごとの成就を願うも良し、
お月見を嗜むことを忘れたくない。
季節の和菓子とともに思いをめぐらせるのも悪くはない。