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    京に癒やされ

    師走の東寺

    仏にふれ、人にふれ、功徳も修まり良き始末

    師走21日の弘法市を「終い弘法」と呼び習わす。
    弘法大師空海(774年〜835年)の月命日に参拝し、深い縁を結ぶ「縁日」として、真言宗の寺院では毎月21日御影供(みえいく)の法要が営まれている。
    東寺(教王護国寺)では、この御影供の日には門前や境内に市が立ち、これを弘法市、弘法さんと呼んでいる。
    現在では、御影供のお参りを忘れ、弘法さんを訪ねる人も多いが、700年も続いている市である。
    「縁日」という言葉は、「結縁の日」という意味から「市の立つ日」という意味に様変わりしているわが国であるが、その市に多くの人が出向くだけでも幸いなのかもしれない。いったい空海はどんな思いで見ているのだろうか。

    空海との心の回線は当然にして繋がらないだろうが、出かけてみることにした。
    普段なら東門から参詣することが多いが、終い弘法だからと正面の南大門から入山した。

    南大門を潜ると、金堂、講堂、食堂(じきどう)の大伽藍が南北に一直線に建ち並んでいる。
    その足元はぎっしりと露天商の屋台がひしめき合い、終い弘法らしい人出の賑わいで活気が漲っている。ソースや醤油の焦げた匂いの誘惑を振り切り、食堂の西側、築地で囲われた「西院」へと縫うように入った。

    そこは前堂、後堂、中門の3部分からなる檜皮葺きの住宅風の複合仏堂で、空海が住まいとしていたところである。北側の前堂に弘法大師坐像(お大師さん)が安置され、縁日の日は御影供で一日中開帳されている。
    お大師さんは、運慶の四男康勝が刻んだもので、弟子の真如が描いた空海の肖像に酷似しており、御影堂(大師堂)とともに国宝に指定されている。

    御影堂では、お大師さんに、毎朝6時に朝食を捧げる「生身供」(しょうじんく)の法要が執り行われ、自由に参加できるため多くの参拝者が集まると聞く。
    生身供は、内陣のお大師さんに今も生きているがごとく一の膳、二の膳、お茶をお供えし、報恩感謝の法要が執り行われ、法要後、僧侶により外陣に座る参拝者の頭と両手にお舎利さん(仏舎利)を授けてもらえると。そのお舎利さんは中国からお大師さんが持ち帰られたものであるという。

    御影供や生身供の儀式を創始したのは、空海に深く帰依していた後白河法皇の皇女宣陽門院(1181年〜1252年)である。更に宣陽門院は霊夢のお告げに従い、東寺に莫大な荘園を寄進し、東寺興隆を支えた。その後も東寺長者を導師に、正御影供は祥月命日(しょうつきめいにち)の3月21日に盛大に執り行われている。

    御影供の今日、外陣にあがり1時間は座していただろうか。
    容易く心の回線は繋がらなかったが、学僧空海が中国に渡り、帰国後真言を布教したことを思い浮かべ、その強い信念に空海の篤い想いを感じ取り、小生は奮い立たせられた。

    その空海の念持仏として常に傍にいたのが国宝秘仏不動明王坐像である。南側の後堂に安置され、坐像の御宝前では護摩が焚かれている。早速御宝前に手を合わせ、それから境内の終い弘法さんを一回りすることにした。

    寺伝によると、そもそも弘法さんは、室町時代の初期、参拝者を相手に茶を売る人が出始め、東寺が「一銭一服」の茶を境内で商うことを認めたことに始まっている。
    簡素な屋台は茶店や喫茶の起源かもしれない。お大師さんのご遺徳にあやかろうとする大層な参詣者を見逃すはずもなく、一銭一服の茶店にとどまらず植木屋や薬屋などが境内に姿を見せるのは江戸時代になってからの様で、現在の弘法市の起源はこのあたりに始まる。

    縁日の屋台に出かけ、軽く飲食をとり、少々遊戯に興じ、骨董品や日用品、食料品に古着、迎春準備の品々と買い求めるのは、祭りの娯楽に似たものがあり、庶民のささやかなハレの場であったように思う。
    東寺の境内を歩けば誰でもその空気を吸うことができる。

    縦横に縄張りされた区画に立つ屋台テントが、小路を作り出している。その小路は迷路さながらに続き、行き交う人の波は途切れることがない。
    押し合いながら人盛りができている餅屋や干し柿、すぐき屋の屋台もあれば、退屈な店番風の盆栽の屋台もある。
    テキヤの口上に耳を取られ、背伸びしたつま先立ちで人垣を覗き込み、何をどう売るのやら見入る人もいれば、湯気が舞い上がるおでんやラーメンのテントの前にできた長蛇の列に居並ぶ人もいる。
    吊るされた着物に次から次へと手を通し物色しているお嬢さん達は買うことを決めてやってきたのだろうか、今どきこんな割烹着を誰が買うのか不思議に思っていた屋台にも老婆の姿が見え、巾着袋から財布を出そうとしている。

    小生は虎の掛け軸に虎の置物、それに虎の絵皿と、やたらと目に止まり、そのつもりはなかったのだが、真鋳製の虎の骨董品を持ち歩くことになった。案の定、飾る場所がないと家族に叱られてしまった。

    仕方なかったのである。
    「これなんぼ?」と、つい聞いてしまった。オーディエンスから声が発せられた。
    「もっと、安したげーな」と、すると「しゃーないなぁ・・・」と店主。
    「もう一声!」 これで決まりである。

    普段は市内のあちこちから五重塔を眺めているわけだか、今日ばかりは、お大師さんが創建された五重塔に一部始終見られていたわけである。
    お大師さんは、きっと、自らへの功徳と仰ってくださるだろう。

    東寺
    http://www.toji.or.jp/
    東寺弘法市
    http://www.touji-ennichi.com/

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