京都大アンティークフェア(大骨董祭)
価値ある古きものが手に取れる
京都では毎月恒例の骨董市がある。21日の「弘法さん」と25日の「天神さん」だ。
そして、年3、4回までになった「京都大骨董祭」が開催されている。
その名は、数年前に「京都大アンティークフェア」と改名されたが、未だ小生は馴染めず、「京都大骨董祭」と呼んでしまう。
和洋織り交ぜ、その数330店にもおよぶ全国の骨董業者が集う、西日本最大の市に成長した。期間中に約3万人もの骨董好きが来場し、150万点以上の品物が会場に並べられている。骨董好きでなくとも足を運でみる価値がある市だ。好評を受け主催者は神戸、大阪でも開くようになったという。昨今は観光バスまでもが連なってやってくるぐらいの名所となったようである。
会場では、吾目堂の主であろう方のアナウンスが元気でユニークなため、思わず笑いがこぼれる。まさに縁日のノリである。こうだ。
「さぁお客さんを大事にしましょ。お客さんは値切ってください。お店の方は気持ちよく大胆にまけましょ。出店したからにはオハ(ア)シは持って帰りまひょ!」
だみ声でリズムのある言い回しが会場に和やかさをもたらしてくれるのだ。
今回(平成29年3月)で数えること67回目の催しとなる。
前回はお手頃価格で明治期の懐中時計の鎖を買い求めた。
それをスマホのストラップ代わりにして、今も上機嫌で使っている。
「京都大アンティークフェア」は古美術店と青空骨董市の両方の性格を持っているから実に楽しい。来場者は老練の骨董好きばかりか、若い女性に、西洋人東洋人と入り乱れて華やかに賑わっている。
掘り出し物もよく出ているせいで、会場内では骨董業者間の取引きをよく目にする。全国を仕入れ回るより効率が良いのだろうか。
長い時間留守番もなしに店を空けているのを見かける。きっとそれだ。
あの独特のだみ声が又もや流れる。
「○○番の△△堂さん、お客さんがお待ちですよ。はよ店に帰らんとー。自分のお店に帰ってください。お客さんが帰られますよーー」
小生は、ウグイス嬢にはない関西弁のこのアナウンスを、実に気に入っている。
3月下旬の金曜日から日曜日までの3日間催されているので、是非足を運んで貰いたい。そして、貴方だけの宝物とする品と出会っていただきたい。
たとえ何も買い求めなくとも、とっぷり一日中楽しませてくれるはずた。
もし早めに会場を出たなら、折角伏見まで来ているのだから、近くの社寺にも立ち寄ってみてはどうだろうか。
桜の開花が半月早いかと思っていたが、冷え込みの戻りで足止めをくっている。
「枝垂れ梅と椿まつり」は終わってしまったが、平年のソメイヨシノが3月末前後の開花なので、この日には城南宮の「室町の庭」「桃山の庭」の山桜、参道入り口の紅枝垂れ桜が楽しませてくれるかも知れない。
あるいは、おすすめの「墨染寺(ぼくせんじ)」である。
通称桜寺とも呼ばれ、「薄墨桜」が見られるお寺である。
「深草の 野辺の桜し こころあらば 今年ばかりは 墨染に咲け」」
という歌を知り、豊臣秀吉が再興したところだ。
京阪墨染駅近くの狭い境内ながら一見を要する桜である。
第67回京都大アンティーフェア (吾目堂)
http://www.gomoku-do.com/
骨董市・骨董祭・蚤の市情報
http://www.antiku.com/event.html
墨染寺 (京都風光)
http://www.kyotofukoh.jp/report802.html