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    京に癒やされ

    洋館を訪ねて2 三条通

    レンガ色の街を歩けば、京都人気質の音がする

    京都には捨ててはならないストックがある。そして、そのストックの中で暮らしている。古き良き時代の文化を大切にし、新しき文化を育んでいる町なのである。
    遺跡に甘んじ、化石の町になるわけにはいかない。さりとて、廃れる流行を追うだけの現代都市に成り下がるつもりもない。

    これが京都人の大方に共通する心理なのである。それは無意識の中に生まれ持つ、あるいは、その町の空間に暮らせば宿ってくるであろう自然な考え方となる。
    プライドが高いといわれる由縁とも関係し、京都人気質の代表的なひとつといえる。

    レンガ色の街歩きをしていると、そんな気質を更に育んでいると思う建物に出合う。

    新風館跡を後に、その北側にある姉小路通を東に進み、一筋目東洞院を下ることをお奨めしたい。
    北大路魯山人の篆刻看板を掲げる柚味噌の八百三や御菓子司の亀末廣などの京商家、黒塀が眺められる。黒塀に続くように現れるのが「平楽寺書店」である。
    新風館(京都中央電話局電話交換所跡・三条東殿遺址)の東裏にあたり、丁度「高倉宮跡(後白河院の第2皇子以仁王の御所)」の石碑の向かいに位置する。

    まず、三階にある円形バルコニーとその両脇に威厳をみせるジャイアントオーダー(ギリシャ建築に見られる複数階にまたがる柱などの形式)に目が奪われる。次に、橙色のタイル張りとその中に挟まるアーチ状の窓。
    一階はダイヤ型の格子にブランケットが左右対称に並び、真ん中の玄関口の頭上には、「店書寺楽平」と石版に刻まれている。勿論、右から左読みする。

    見落さないように見てもらいたいのはブランケット下面の型抜きである
    なんと、洒落たハートが六個打ち抜かれている。
    仏教書専門の出版社である平楽寺書店さんの亭主のモダンだったのだろうか。

    意外なところをもうひとつ見落としてはならない。この三階建の洋館には階段がない。邸内の椰子の木の方から眺めなおすと・・・、洋館と木造和風建築が合体しているではないか。洋館北側の外壁から瓦の屋根が延びていた。
    どうも裏手のお家から洋館の上下に出入りできるという塩梅らしい。

    南に向くと、すぐそこが東洞院三条である。レンガの赤い壁が連なっている。
    赤と白のコントラストが醸すレトロな雰囲気はあるが、辰野金吾でないことが分かる。なぜなら、レンガ積みに白の帯石ラインが入っていないからである。

    この建物は壁だけを残して日本初となった、ファザード保存の中京郵便局である。

    そこは、1871年(明治4年)の郵便制度発足時に、東京、大阪と共に設けられた西京(さいきょう)郵便役所で、日本で最も歴史のある郵便局の一つである。
    逓信省営繕課の吉井茂則、三橋四郎の設計により、1902年(明治35年)に、れんが造二階建で竣工した。

    その設計はネオルネッサンス様式で、日本近代建築史上の記念碑的な価値を持っているといわれている。それらの舞台的な意匠を見つめ、配置や並びに黄金比を見つけようとするのだが、素人の小生には手強すぎる。
    採光窓の並びが綺麗だとか、明るく端正であるとしかいえない。兎に角美しいものは好きである。

    1973年(昭和48年)、中京郵便局は全面取り壊しの難を逃れて外観だけが生き残り、緑青の銅版に赤レンガと隅石の景観は従来通り残され、三条通の付加価値に大きく寄与している。
    新しく増築された内部には、アンノン族が闊歩していた青春時代より、小生も毎日のように出入りさせてもらっているが、敷石ひとつにも歴史の重みが感じとれ、つい背筋を伸ばし、誇らしげに歩いてしまう。

    次に三条通を東へと進む。歩くほどに、町が近代化建築遺産の博物館であると納得する。

    中京郵便局の鮮やかなレンガ色より重厚さを増した華やかな赤レンガが、高倉通の角に見える。花崗岩の帯石の白が一段と眩しい。これで辰野式の設計であることが分かる。

    1906年(明治39年)竣工の旧日本銀行京都支店(現・京都府京都文化博物館別館)である。

    明治政府が招いた建築家ジョサイア・コンドルの一番弟子となった辰野金吾とその弟子長野宇平治による設計で、意匠は19世紀後半のイギリスの建築によく使われたフリークラシック(クィーン・アン様式)と呼ばれるもので、辰野は、この竣工後も各地で多用している。

    京都文化博物館別館は無料公開されているので、外観観賞だけではなく是非中へ入り、吹き抜けの空間構成や木製の装飾様式、照明器具などの風格を存分に楽しまれると良い。紹介記事も多いので、敢えての形容や説明は差し控えよう。レンガ造スレート及び銅板葺、 地上2階、一部地下1階建である。

    ただ、ここでも見落とさないで貰いたいのは、本館に繋がる渡り廊下の中庭に残される金庫棟である。木造瓦の家屋(レンガ造寄棟瓦葺)のように見えるが、銅版でこさえられた通気口が三箇所あり、中は大金庫室で、一部が現在豪華な喫茶室として使用されている。

    博物館別館ホールでは展覧会、音楽会等が開催される。その時は入館されるべきである。アコースティックなサウンドが響く吹き抜けの洋館に包まれる心地は、至福の時であることに気づかれるだろう。バンドネオンの演奏のときは最高によかった。

    人が美しいと感じる和音の音階の数比は、洋館建築を美しいと感じるデザインの数比とが同じであると聞いたことがある。小生が至福の時と感じたのは、それと何か関係しているのだろうか。

    博物館を出れば、このあたりで一度休憩を取ると良い。
    普段なら、イノダコーヒーがお決まりなのだが、観光気分の町歩きのときは別の店を物色する。但し、チェーン店やテイクアウトの店は使わないことにしている。
    今回は、「ギャラリー桃源洞&CafeDavid」にした。東洋古美術に囲まれて、暗めの落ち着いた空間は、異国情緒の中でのティータイムとなる。

    更に、レンガ色の街歩きは続く。

    平楽寺書店
    http://www.heirakuji.co.jp/

    中京郵便局
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%AC%E9%83%B5%E4%BE%BF%E5%B1%80

    京都文化博物館 旧日本銀行京都支店今昔物語
    http://www.bunpaku.or.jp/info_bankkonjaku.html

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