土用の丑は鰻とみたらし団子
今夏の土用の丑の日は7/22。
土用の丑の日に、鰻でスタミナをつけて暑い時期を乗り切る習わしは、永らく定着している。
土用の丑の日に、鰻でスタミナをつけて暑い時期を乗り切る習わしは、永らく定着している。
この習わしは、江戸時代、
商いが思うようにならない鰻屋が平賀源内(1728~1780)の勧めで、
「本日丑の日」と書いて店先に貼り大繁盛したということに始まっている。
商いが思うようにならない鰻屋が平賀源内(1728~1780)の勧めで、
「本日丑の日」と書いて店先に貼り大繁盛したということに始まっている。
よく知られている話だが、江戸時代の庶民に伝わる鰻の力を認めている和歌が、
奈良時代の万葉集にも二首収められている。
石麻呂に吾(われ)物申す夏痩せに 良しといふ物ぞ 鰻(むなぎ)漁(と)り食(め)せ (大伴家持)
「俺は石麻呂に言ってやったのさ、夏痩せにはウナギがいいらしいから、とってきて食いなって」
痩す痩すも生けらばあらむをはたやはた 鰻(むなぎ)を漁(と)ると 川に流るな(大伴家持)
「(夏バテして)げっそり痩せても生きていられればいいんだから、万が一にでもウナギなんかとりにいって、川に流されるなよ!」
鰻は古くから夏のスタミナ源として、好んで食されていたのである。
おそらく、その和歌を平賀源内は知っていたのであろう。
おそらく、その和歌を平賀源内は知っていたのであろう。
一方京都では、この土用の丑の日に、
平安時代より下鴨神社の御手洗の池に祀られている末社井上社(通称/御手洗社)において、
「御手洗祭(通称/足つけ神事)」として夏越の例祭が行われている。
平安時代より下鴨神社の御手洗の池に祀られている末社井上社(通称/御手洗社)において、
「御手洗祭(通称/足つけ神事)」として夏越の例祭が行われている。
その神前にお供えられている御手洗祭の神饌菓子をご存知だろうか。
それは今や、スーパーやコンビニでも見受ける「みたらし団子」である。
もっとも、下鴨神社の「みたらし団子」は、
一串に五つの団子(五十串)で、竹串の先にひとつ、少し間隔を空けて四つが刺され、
人の頭と手足を模(かたど)っていると言われ、関西の「みたらし団子」の原型である。
古くは、お供えして祈念された団子を家に持ち帰り、
醤油を付けて火に炙(あぶ)って食べ、厄除けにされていたと聞く。
一串に五つの団子(五十串)で、竹串の先にひとつ、少し間隔を空けて四つが刺され、
人の頭と手足を模(かたど)っていると言われ、関西の「みたらし団子」の原型である。
古くは、お供えして祈念された団子を家に持ち帰り、
醤油を付けて火に炙(あぶ)って食べ、厄除けにされていたと聞く。
甘ダレで頂くようになったのは、大正時代になってから、
醤油と黒砂糖に葛を使った秘伝の甘ダレが考え出されたもので、
下鴨神社向かいの
「加茂みたらし茶屋 亀屋栗義(左京区下鴨宮崎町)」
の初代の手によるものである。
醤油と黒砂糖に葛を使った秘伝の甘ダレが考え出されたもので、
下鴨神社向かいの
「加茂みたらし茶屋 亀屋栗義(左京区下鴨宮崎町)」
の初代の手によるものである。
「心頭滅却すれば 火もまた涼し」と言うが、
滅却せずとも御手洗川の水は痛いぐらいに冷たい。
滅却せずとも御手洗川の水は痛いぐらいに冷たい。
夏越の禊払いには足を川に浸し、みたらし団子を頂き無病息災を祈願し、
土用の鰻でスタミナをつけてはいかがだろう。
土用の鰻でスタミナをつけてはいかがだろう。