暦は当たる。その秘密(その12)
~吉の運勢はどのように外れたのか~
いよいよ来るべきときが来た。今まで「暦の運勢は当る」ということを証明してきたのだが、1年365日、当りっぱなしではないということも明らかになる。まあ、それが当たり前なのだが。
前回記したように9月の私の運勢は「吉運」であった。それが月の始めからしくじりが多く、「吉」というのにも疑問符が付いていたのだが、ついに京都駅で「セーラー服姿の中年男」を目撃するに及び、吉は凶へと転じたらしい。
先週の記事に編集部がセーラー服のオッサンのイメージ写真を付けてくれたが、実際はあんなユーモラスなものではなかった。もっともっと暗~い、おぞまし~いオッサンだったのである。
さて、問題の昨年9月24日午後。その日の状況を説明しておかねばならない。
臨時ツアーの京都ミステリー紀行・陰陽師編、1組15名のグループと他数名の予約者がいた。で、グループのお客さんのほうは京都駅に集合する人と一条戻り橋で合流する人に分かれていた。まあ、これは特に問題ない。
運勢が転落するのはこれからである。
集合時間になっても1組(2人)来ない!
しかし、これもよくあること。ただ、このコースは京都駅からバス移動があり、遅れてもらっては困る。一条戻り橋に先乗りしている人たちを無駄に待たせてしまうからだ。そこですぐに携帯で連絡を取ると、
「京都駅まで来たのですが駐車場を探しています」
と仰る。
「げっ!」と蒼ざめ、「どこにいるのか」と尋ねたら、他府県の人なのでよく分からない由。
「げげっ!」とうろたえ、10分だけ待とうと思って電話を切り、10分たったので「もう出ます」という連絡を入れるために相手に電話したら「もうすぐ行きます」というので「わっ! 待ちたくない」と思いつつ、すぐ来るなら待つしかないと諦めたら、
すぐ来ない。
万事休す。と、落ち込んだら、来た来た、走って来た。
よかった。と思ってバス乗り場に行き、戻り橋で待っている人に「少し遅れます」とメールを入れたまではよかったけれど、、、
今度はバスが多少遅れているらしい。で、また蒼ざめる。
乗り場の表示には「もうすぐ来ます」と出ているのだが、来ない。
これはもう15分ほどの遅れでツアーができる、どころではない。
結局30分遅れ。ということは、戻り橋にいた人たちはもっと前から集合していたわけなので、実質1時間ほども待たせたことになる。
待たされた人の怒るまいことか。
京都駅に遅れたお2人に「あやまれ~~~!」とご立腹で、私も申し訳ないことこの上ない。
ようやくツアーを始めて内容的には大過なく出来たものの、時間が遅れた分、お寺の閉門時間に間に合わず門前で話をするという大マヌケを演じ、最後まで内心忸怩の連続。昨年最悪の失態であるのみならず、過去16年ほどでもベストテン、ではなく、ワーストファイブに入る不祥事であった。
かくして、昨年の私の運勢は「盛運」であり、9月は「吉運」だというご託宣は見事に外れたのである。
9月26日。京都駅から梅小路公園まで京都水族館と鉄道博物館にちなんだオブジェが30基ほど設置されたというので確認に行く。ほぼ確認。
帰りにヨドバシカメラを冷やかしていたら、偶然ちょうど良いショルダーバッグを発見。5290円だったが、たまったてたポイントで端数を切ってもらって丁度5000円で買う。吉運だ。
帰宅してから買ったばかりのバッグの肩ベルトを止めてあったテープをハサミで切ったら、あろうことかベルトまで切ってしまった。悲運だ。
完全に切断したわけではないので、家にあった瞬間接着剤を探し出してくっつけたら、、、
くっついた!
吉運だ。
まあ、ちょこっと切れただけだったのだが。
日が暮れて自転車で買出しに行った帰り、婦人警官(今では「女性警官」と言わないと差別扱いされるらしいが)に呼び止められた。はて、何も違反はしていないはずだがと、用向きを尋ねると「自転車の防犯チェック」とのこと。
別に疚しい事はないので自由に見てもらったのだが、あまりにも古い自転車だったので相手はビックリしていた。
このチェックにどのような意味があるのかは知らないが、その警官が小柄な美人であったことだけは付け加えておく。
9月28日。朝から雨の中、8名のお客様全員がツアーにご参加。盛運の吉運だ。名古屋から来られたお客様からお土産(えび海苔巻)をいただく。
9月30日。ツアーを終えて帰宅して、ウイスキーを買いに行こうと自転車置き場に行くと
なな何と、またパンクしているではないか!!!!!
これで何回目だ。。。。。
誰かがやっているのではないか。
私の頭にまたしても疑惑が鎌首をもたげてきたのであった。
(来週に続く)
【言っておきたい古都がある・233】