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    京都ミステリー紀行

    仏の迷い道(その17)

    ~これぞご利益。大黒様の力

    ~

     さて、前回は持ち前の機知で危機を脱した坊さんの話だったが、今回はもっと濃いご利益のエピソードである。
     『きのふはけふの物語』「下(拾遺)の14」のお話。

     ある人が大黒天を信心していて、守り本尊として日夜拝んでいただけではなく、初穂はすべてお供えしていた。
     にもかかわらず、その人の暮らし向きは悪くなり、住んでいた所からも離れてしまったのである。(夜逃げしたのかな。ご利益あらへんがな)
     そして流れ着いた村の入り口に

    「誰でも構わない。娘の婿にする」

    という高札があった。
     これは有難いと、その札をもって尋ねていけば、本当に美人がいて、その場で杯を交わし婿にしてもらえたのである。
     夜になっていよいよ床を共にするとき、婿になった男は

    大黒さん「今まで初穂はすべて大黒様にお供えしてきた。これもお供えしなければ」

    と大黒天を新妻の陰部に押し当てたのであった。
     すると新妻はそれを男根と思い、そのまま入れて恍惚となった。
     これまた有難いことだと、男はその大黒様を厨子の棚に上げ、改めて新妻と一夜を共にした。
     朝になり、大黒様を洗おうとしたら、どこにも見当たらない。そこで花嫁の侍女に訊くと、

    「あれは蛇が纏わり付いていたので捨てた」

    と言う。
     それで探してみると確かに蛇がいた。不思議に思って親に尋ねたら

    「うちの娘には今まで70人ほども婿を取ったが、みんな2日ほどで逃げてしまう。何故かと尋ねたら『この娘は美人だが一夜を共にすると恐ろしいことになる』と皆が言う。それで誰も婿に来てくれなくなったのだ」

    と答えた。
     男はこれは大黒様がこの娘を私に与えてくださるためになさったのだろうと、益々大黒様を大事にした。

     とまあ、中々有難いお話である。
     娘に取り憑いていた蛇を大黒様が除いてくれた。まさにご利益だが、これは大黒様もビックリしたのではないかな。
     ただ、この娘は過去に70人も婿を取ったのだから「初穂」ではなかったと思うのだけれど。。。まあしかし、大黒様を信心していた男にとっては「初穂」だったということか。

     しかし、一夜を共にしたあと、どのような恐ろしいことがあったのだろうか?
     『きのふはけふの物語』には何も書かれていない。要するに、読者の想像に任せるということなのだろう。
     で、想像してみると。。。

     男根のごとく女の中に入った大黒様に蛇が纏わりついていたということは、普通にセックスしていたら抜いたとき男性の一物に蛇が纏わりついて出てきたということではないか。これは恐い。
     大黒様も抜いた直後はなんとも無かったのに朝になったら蛇が巻き付いていた。ということは、それまでの婿さんたちも事が終った直後は何ともなかったけれど、朝になったら自分の一物に蛇が巻き付いていたのだろう。これは確かに恐い。願い下げだ。

     
    img_4 ところで旧約聖書にも似たような話がある。「アポクリファー」(昔は外典と言った)の中の「トビト記」で、初夜を共にしたあと婿さんがみんな死んでしまうという娘が登場する。もちろん、主人公のトビアは死なずに済むわけである。
     ただ、「トビト記」では娘のお父さんが「どうせこの婿も死ぬのだろう」と思って墓穴を掘っていると、トビアは(ユダヤの)天使のおかげで悪霊に勝利したので、驚いたり転んだりして神を讃えるのだが。

     日本の話では元々大黒様を信心していた男がその後益々信仰を深めるようになったとあるだけで、娘の親がどうしたかは分からない。
     このあたり、「宗教というのは自分自身を律する基準である」という原則は日本においてよく守られているようだ。驚かせておいて「信じなさい!」と畳み掛けたりしないのである。
    (来週に続く)
     

    【言っておきたい古都がある・177】

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