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    京都ミステリー紀行

    五郎兵衛さんの京都(その10)

    ~やはり落語家の元祖~

     江戸時代中期の京都で活躍した初代露の五郎兵衛の噺を記録した『軽口露がはなし』に基づいてその当時の京都の様子を見てきたわけであるが、「下半身ネタ」や「坊主ネタ」の他に「王道ネタ」というのか、いかにもオーソドックスな噺も収録されている。たとえば巻三第十の話。

    「秘蔵の脇差がなくなっている。お前が盗ったんだろう」
    「いや、盗んでなどいない」
    「ちゃんと見ていた人がいるんだ」
    「嘘だ。そんなのいるはずはない」
    「何故だ」
    「誰もいないのを確かめてから盗ったんだから」

     これなどは今の落語家でもやりそうである。
     さて、この会話だが、これだけからこの二人がどんな階級の人間だったか、分かるだろうか?

    「簡単簡単。脇差を盗まれたと言っているのだから武士だろう」

    と思ってしまうと、間違いになる。
     この会話だけからでは武士か町人か農民か、全く分からないのである。
     というのも江戸時代、町人でも脇差を持ってよかったから。
     太刀は武士のみだったが脇差に関する禁止の規定はなかった。
     もちろん、幕府は何度か脇差所有の禁止令を出そうとしたが、その都度、町人側の反対にあって撤回に追い込まれている。井原西鶴も

    「脇差は護身のために必要で、それを禁止するなどもってのほか」

    と『好色一代女』の中で幕府を批判しているほどだ。
     脇差の所有は自由だったから「水戸黄門」の助さん格さんは脇差を持っていた。あれは何も旅をするときだけの特例ではなかったのである。
     江戸時代は意外と自由だったというべきか、意外と物騒だったというべきか。。。

     でもって、意外と物騒といえばお寺の中も意外と危ないことがあった。
     巻三第十三では東寺の五重塔の中で博打をやっているのである。

     博徒たちが「ここは良い場所だ」と声を上げてギャンブルに打ち興じていると、東寺の坊さんたちがやって来て
    「何をやってるか。博打はご法度だ。すぐに出て行け」
    と詰め寄った。
     博徒たちは「ご法度だからここでやってます」と答え、坊さんが「何故?」と問い返すと
    「大金は賭けてない。塔(十)の下で高が九りん(九輪)の勝負」

     と、このオチは現代人にはすぐには分からない。
     五重塔のてっぺんにある相輪の輪が九つなのを塔に十を引っ掛けて「掛け金の上限もたかが九厘に満たない」と洒落たわけだが、まあ私も含めて現代人は笑えないと思う。

     ここで重要なのは、ならず者がお寺の塔の中で博打をしていること。
     前にも書いたかと思うが、お寺の境内は町奉行ではなく、寺社奉行の管轄だった。だから町方の同心はたとえ現行犯でもお寺には踏み込めなかったのである。江戸時代のお寺はカジノでもあったのだな。
     まあ、だから博打の上がりを「寺銭」と言ったのだが。
     しかしこのエピソード。東寺の坊さんが博徒に「出て行け」と言ってて良かった。ここで一発、

    「仲間に入れてくれ」

    なんて言っていたら洒落にならないかも。
     しかし、生具坊主とは言っても、ギャンブル狂いの坊さんというのは、京都では聞かないのではないのかな。
     ひょっとしたら坊さんが博打をして大負けしたら、その宗派は「ご利益が無い」と思われるから、中々出来ないのかもしれない。
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・158】

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