第3回そして文化財は集められた
特別連続講座『日本の文化財はどのように保存、活用されてきたか』
いつまでも変わらないものとしてまもり伝えられる「文化財」。例えば国宝の阿修羅像から、能などの伝統芸能、果ては工芸技術まで、さまざまな形で今の日本文化のベースをかたちづくっています。この無鄰菴も名勝というカテゴリの中で、お庭として国から文化財に指定されています。
しかし、「文化財」は、はじめから変わらないものだったのでしょうか? 「文化財」が文化財になるまでには、日本という国が歩んだ近代の歴史がダイナミックに刻まれています。そうして今指定されてないものも、いずれは文化財になってゆきます。現在もそのドラマの渦中にあると考えると、日々接する場所や技術も違って見えてきますね。2020年の無鄰菴では、このヒストリーを4回に分けて学んでいきます。
今回第3回目は、いわゆる帝大といわれる現在の東京大学や京都大学などが、文化財を率先して集めていた事実にフォーカスし、教育機関の側からの文化財収集について考えていきます。
次回 第4回:2021/4/18(日)
文化財がつくった「日本らしさ」- 博物館施設による文化財保存と地域社会
重岡 伸泰
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