近代日本の道徳教育★京都市学校歴史博物館
全国の小学校で,2018(平成30)年4月から「特別の教科 道徳」が完全実施されます。そのルーツは, 1958(昭和33)年に特設され現在まで続いている教科外活動「道徳の時間」にありますが,1958年以前にも道徳の教育は行われていました。
江戸時代には,すでに各地の私塾で道徳が説かれており,寺子屋で使われた『実語教』『童子教』などのテキストには道徳的な内容が含まれていました。今から約150年前に明治時代(1868-1912年)になると,まず明治2年に京都で64校の番組小学校が創設され,次いで全国各地に小学校が設置されていきます。この,江戸時代にはなかった近代の産物である小学校の特徴は,国で統一されたカリキュラムによって,様々な教科を,一斉授業で教えることを目指したところにありました。当時はまだ「道徳」という科目はありませんでしたが,修身科が設置され,この修身科を中心として徳育が行われました。自由民権運動が活発になる1870年代末になると,政府内で修身科の重要性が認識され始め, 1880(明治13)年に修身科が最も重要な教科(「筆頭教科」または「筆頭科目」)になり,1890(明治23)年には明治天皇の名において「教育ニ関スル勅語」が出されました。それ以降も,道徳教育は時代によって遷り変わっていきます。
本展では,明治初期から第二次世界大戦期までの小学校における道徳教育のあゆみを,教科書や写真のほか,様々な史料を通して振り返ります。
☆★☆ 近代日本の道徳教育 ☆★☆
■開催日時:2017/12/16~2018/4/15 9:00~17:00
休館日/水曜日(祝日の場合は翌平日)12/28~1/4
■開催場所:京都市学校歴史博物館
〒600-8044 京都市下京区御幸町通仏光寺下ル橘町437
■料 金:大人200円 小中高生100円 京都市内の小・中学生の土日は無料
■お問合せ:075-344-1305 rekihaku-igyou@edu.city.kyoto.jp
■U R L:http://kyo-gakurehaku.jp/