いよいよ見納め 正倉院展
本展の”円鏡平螺鈿背第5号”ほか出陣65件の宝物(初公開宝物16件)は、調度,楽器,伎楽面,遊戯品,装身具,染織,文書など宝物全体が概観できるような構成となっています。聖武天皇御遺愛品としては「円鏡平螺鈿背」や「鳥毛帖成文書屏風」,「鹿草木夾纈屏風」などが展示されています。このほかにも仏具で彩色の美しい「漆金薄絵盤」,わが国固有の楽器である「檜和琴」,遊戯具である 「投壺」並びに「投壺矢」一式,天保4年のご開封の折に古裂として整理された染織品で綾地浮文綾の技法を用いた「樹下鳳凰双羊文白綾」,伊勢神宮内宮の建物の飾金物に関する文書を収めた「続々修正倉院古文書第35帙第8巻」などが展示されます。
この盤の底裏に、「香印坐」と墨で書かれていることから、上に香をたくための入れ物を置き、仏の前に供えられたこと、木製で蓮の花をかたどっていて、花びら一枚一枚に、想像上の鳥や花をくわえた鳥、獅子、花などが、色鮮やかに描かれています。
正倉院には、ほぼ同じ形で同じ大きさをした、絵柄だけが異なる盤がもう一つ伝わっていて(漆金薄絵盤 乙)、二つで一組として使われていたようです。
この盤は、正倉院の中で最も華麗に彩られた宝物といわれ、23年ぶりの公開となります。
17日間の日程で開催されている正倉院展も11日をもって千秋楽となります。
黄葉の大和路とセットでおでましください。
☆★☆★ 第65回 正倉院展 ☆★☆★
■開催日時:2013/10/26~11/11 9:00~18:00
■開催場所: 奈良国立博物館 東新館・西新館
奈良市登大路町50(奈良公園内)
■入 館 料:一般1000円 高大生700円 小中学生400円
■お問合せ: 050-5542-8600(ハローダイヤル) FAX:0742-26-7218