まだいた、忘れられた天才絵師。
横山華山(1781/4~1837)は、江戸時代後期に京都で活躍した絵師。
かつて有名であったにも関わらず、忘れ去られてしまった画家の全貌を掘り起こし、その魅力に光が当てられる。
横山華山は、幼少の頃から曾我蕭白の絵に触れて独学し、岸駒に入門した後、呉春に私淑するなど、多くの流派の画法を身につけ、絵の幅を広げました。伝統や形式を重んじる諸画派には属さず、自由な画風と筆使いで人気を博し、その名声は当時日本中に広がっていました。
海外からも早くから評価され、欧米の美術館に優品が多数所蔵されています。著名な画家を記した番付や、夏目漱石の作品に名前が登場するなど、明治から大正の頃までは世間に知られた存在でした。
華山は人物画、花鳥画、山水図など幅広い画題に秀いでていましたが、なかでも風俗画や祭礼図は真骨頂で、細やかな描写に目が奪われます。
本展では、上下巻あわせて30mにおよぶ晩年の大作《祇園祭礼図巻》を一挙に公開するほか、ボストン美術館や大英博物館に渡った海外の作品も里帰りします。曾我蕭白や弟子たちの作品もあわせた約120点で、華山の多彩な画業を系統立てて紹介する初めての回顧展です。
関連イベントも多く開催されている。
- 会期
- 2019年7月2日(火)~8月17日(土)
開室時間 10:00~18:00
(金曜日は19:30まで。入場はそれぞれ30分前まで) - 場所
- 京都文化博物館4・3階展示室
- 入場料金
- 一般(団体)1,400円(1,200円)、大高生1,100円(900円) 中小生500円(300円)
- 主な展示作品
- 《祇園祭礼図巻》(上下巻)、祇園祭鉾調巻(祇園祭礼図巻下絵)》
- 参照web
- http://kazan.exhn.jp