日本の書 ―和歌と詩のかたち ☆泉屋博古館
心に去来する想いを言葉にしたものが詩であるならば、文字として書かれた詩は、消えゆく思いを留めより広く伝える役目を果たしてきたといえるでしょう。やがて詩は、したためられた姿そのものが観る者の目を楽しませ、心揺さぶることともなりました。
日本の詩を代表する和歌は、平安時代に王朝貴族たちの繊細な美意識によって完成された「かな」によって、他に類を見ない造形美を結ぶこととなりました。流麗な線、きわどい字形、緩急自在な字流れに絶妙な配置、さらには装飾された料紙―それらが響き合い、三十一文字の限られた世界を変化に富むものへと昇華させたのです。
泉屋博古館が所蔵する住友コレクションの日本書籍にも、詩歌の作品が多く含まれています。
今回の展覧会では、かな古筆の白眉とされる《寸松庵色紙》をはじめ、料紙装飾も美しい歌切、歌会の和歌懐紙、さらには画賛など、平安から鎌倉時代に高揚し、長く書き継がれた和歌の造形を紹介します。また、中国からの新風に触発された漢詩文の条幅など、近世に生まれた詩歌表現の形にも注目します。
春季企画展
☆★☆★ 日本の書 ―和歌と詩のかたち ☆★☆★
■開催期間:2019/5/25~ 6/30 10:00~17:00
休館日/毎週月曜日
■開催場所:住友コレクション 泉屋博古館
〒606-8431 京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
■料 金:一般800円 高大生600円 中学生350円 小学生以下無料
■お問合せ:075-771-6411 E-Mail:info@sen-oku.or.jp
■URL :http://www.sen-oku.or.jp/