RINPA IMAGE☆「琳派イメージ」展
俵屋宗達(生没年不詳)の『風神雷神図』屏風は美術の教科書にも掲載され、多くの人が知っています。「琳派」とは、宗達から100年ほど後に絵師となった尾形光琳(1658~1716)の「琳」をとって名付けられた名称です。尾形家は俵屋宗達や本阿弥家と姻戚関係にあり、光琳は宗達の作品をよく学んでいます。『風神雷神図』屏風を手本に、光琳は同じ図柄の屏風絵を遺しており、「琳派」は、宗達から生まれたといってよいのです。この宗達と一緒にいろいろな仕事、例えば『嵯峨本』と呼ばれる謡本を遺したのが本阿弥光悦(1558~1637)です。光悦は元和元年(1615)に徳川家康から鷹峯の地を拝領し、光悦村という芸術村を開きましたが、今年平成27(2015)年はそれからちょうど400年の年に当たります。これを記念して当館では「琳派」関連の展覧会を開催いたします。
「琳派」は「派」とついてはいますが、宗達から光琳の間が100年空いているように、流派として受け継がれてきた訳ではなく、先人の仕事を慕う作家達がそれぞれに私淑するという特殊な受け継がれ方をしてきました。しかし、他の流派が生き残れなかった一方で、「琳派」は現代に至るまで様々なジャンルで受け継がれています。それは、「琳派」が新鮮で、自由で、魅力的だったからと言えます。本展覧会は、その魅力に引き付けられて、近代から現代にかけての作家達が生み出した絵画、工芸、版画、ファッション、グラフィック等あわせて約80点の作品で「琳派」の広がりを紹介するものです。
関連イベント
記念講演会「抽象表現とリアリティ」
講師:上村淳之氏(文化功労者・日本芸術院会員・日本画家)
日時:10月31日(土)午後2時~午後3時30分
会場:京都国立近代美術館 1階講堂
定員:先着100席
※聴講無料。当日午前11時から1階インフォメーションにて整理券を配布します。パティシエ・垣本晃宏氏 氷彫刻・トークイベント
「琳派イメージ」展のオープニングを記念して、パティシエ・垣本晃宏氏による、氷彫刻・トークイベントを開催します。当館研究員による展覧会のみどころ解説の後、2011年「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」彫刻部門個人優勝の垣本シェフが、琳派をイメージした氷の彫刻を実演します。なお、完成した彫刻は閉館時間(午後5時)までご覧いただけます。展覧会ご鑑賞のお客さまも是非お立ち寄りください。日時:10月10日(土)午後1時~午後2時30分
会場:京都国立近代美術館 1階エントランスロビー
氷彫刻制作:垣本晃宏(Assemblage Kakimoto オーナーシェフ)
トーク・解説:西村洋平(株式会社ルーラル)
展覧会解説:小倉実子(京都国立近代美術館 主任研究員)
特別協力:Cafe de 505(株式会社神戸ゴマルゴ)
琳派400年記念
☆★☆★「琳派イメージ」展☆★☆★
■開催日時:2015/10/9~11/23 9:30~17:00
休館日/毎週月曜日(※ただし、10月12日、11月23日は開館し、10月13日(火)は休館)
■開催場所:京都国立近代美術館
京都市左京区岡崎最勝寺町(岡崎公園内)
■料 金:一般1300円 大学生900円 高校生500円・中学生以下無料
※本料金でコレクション展もご覧いただけます。
※前売券は、10月8日までの期間限定発売
■主 催:京都国立近代美術館 毎日新聞社 京都新聞 MBS
■お問合せ:075-761-9900
■U R L:http://www.momak.go.jp/