ことのはの宴★樂美術館
茶道具に欠かせない「銘」。
「銘」のほとんどは、和歌や俳句から引用されてきました。
日本の元号「令和」も、日本最古の歌集といわれている萬葉集の「第五巻 梅花の歌三十二首并せて序」より、新年に梅花を愛でながら宴会を催した一説が典拠とされています。
萬葉集が成立した頃、日本は、「言霊の幸はふ国(ことだまのさきわうくに)」といわれており、美しい和歌や言の葉には国を安泰にする力があるとされました。人の一生に起こる出来事を、自然の美しさとともに豊かに表現し、自然の恵みに感謝し、生きることへの祈りや願いを込めた言の葉を「うた」に散りばめたのです。それは、萬葉という名にもみることができます。よろずの言の葉を集め、万代(よろずよ)まで伝わるようにと祝賀が込められており、今でも時代を超えて読み継がれながら後世の芸能、文学作品などに深く影響を与えています。
今回の展覧会では、そのような和歌や俳句などから「銘」が付けられた作品を中心に展示しています。土から捏ねられ、火によって誕生した茶碗に言の葉が与えられることによって、観る者の感じ方が変わる面白さと、言の葉に込められた人々の祈りや願いを感じていただけます。
新春展
☆★☆★ ことのはの宴 ☆★☆★
■開催日時:2020/1/5~3/8 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日/月曜日(祝日は開館)
■開催場所:樂美術館 京都市上京区油小路通一条下る
■料 金:大人900円 大学生700円 高校生400円 中学生以下無料
■お問合せ:075-414-0304
■U R L:http://www.raku-yaki.or.jp/