百(もも)の手すさび -近代の茶杓と数寄者往来-☆★☆ MIHO MUSEUM
茶杓とは、茶道具の一種で、茶器に入っている抹茶をすくい茶碗に入れるためのものです。一見とてもシンプルな一片の匙にも関わらず、茶杓は人なりと称せられ、古来より大切に扱われてきました。そのシンプルな形ゆえに、作る人の美意識や人柄が映し出されているからでしょう。
明治維新以後、近代日本の政財界を牽引した名だたる実業家たちは、その財力によって美術品を蒐集し、茶の湯の場において数寄者として親交を深めました。その交流の一つに自ら削った茶杓を贈りました。
本展は、池田瓢阿氏(竹芸家)による監修のもと、近代茶杓の礎となった近世(安土桃山時代から江戸時代)の茶杓を通した交友を回顧し、三井財閥を支えた益田鈍翁を中心とする東西の近代数寄者約30名が削った茶杓を展覧します。また、近代に活躍した女性のほか、文化人・芸術家らによる茶杓もあわせて100余点を展示し、なぜ茶杓を削るのか、その魅力とは何かをご紹介いたします。また、茶杓以外の自作作品や蒐集品など約80点もあわせて、当時の数寄者の茶の一端をご覧いただきます。
日本の経済だけでなく、文化面においても新たな風を巻き起こした偉人たちの存在を茶杓を通じてたどるものです。
■関連イベント
【講演会】
①「茶杓について」
◇講師:池田瓢阿(竹芸家 本展覧会監修者)
◇日時:11月10日(土)14:00~15:30
②「近代数奇者とは」
◇講師:熊倉功夫(MIHO MUSEUM館長)
◇日時:11月17日(土)14:00~15:30①②とも
◇場所:南レクチャーホール
◇定員:100名
◇参加費:無料(要入館券)
※予約不要(当日美術館棟受付にて整理券配布)
☆★☆★☆ 百(もも)の手すさび ☆★☆★☆
-近代の茶杓と数寄者往来-
■開催日時:2018/10/20~12/17 10:00~17:00
休館日/月曜日 ※ただしは休館
■開催場所:MIHO MUSEUM 北館
〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
■料 金:一般1100円 高大生800円 小中生300円
■お問合せ:0748-82-3411
■U R L:http://mihojp/