特別展「百花のさきがけ 梅の美術」
梅は、松竹梅の一つとして、日本をはじめとする東アジア全般で古来より親しまれてきた身近な花です。まだ寒い時期にひときわ香り高く清楚な花をつける梅。百花にさきがけて咲く姿は、再生、延命という吉祥の象徴とみなされ、また厳しい環境に耐える姿は、高潔を保つ文人の理想とされました。さらに咲き競う艶麗な姿は、愛の交歓や美女の象徴にもなるなど、人々は梅の花や枝振り、果実にまで様々な思いや理想を託してきました。こうした豊かなイメージを反映して、美術作品の中にも様々な形で梅が表現されています。墨梅と呼ばれる墨一色で清廉に描かれた梅、月明かりに照らされて妖艶な姿態を見せる梅、淡麗な色合いで、春の訪れを予感させる紅白の梅、さらには花瓶や皿、文房具などの器物をさりげなく飾る梅やデザインとして意匠された梅など、その姿は大変変化に富んでいます。
本展では、黒川古文化研究所、大和文華館との連携により様々な表情を見せる梅の世界を絵画、工芸の諸作品から、多角的にご紹介します。人々が様々な想いをよせた豊穣な梅の世界をお楽しみ下さい。
【関連企画】
ゲストキュレーター・トーク「松・竹・梅」展連携館の学芸員による列品解説です。
日時:【1】3月22日(土)瀧 朝子氏(大和文華館学芸員)
【2】4月26日(土)竹浪 遠氏(黒川古文化研究所研究員)
各日 14:00~
会場:展示室内
※参加無料・事前申込不要
列品解説「梅の美術」泉屋博古館の学芸員による列品解説です。
日時:3月29日(土)、4月12日(土) 14:00~
会場:展示室内
※参加無料・事前申込不要
.3館連携企画「松・竹・梅」展
今回の展覧会はは兵庫県西宮にある黒川古文化研究所(松)と、奈良県の大和文華館(竹)、そして泉屋博古館(梅)の三館連携企画の一環として開催されます。
■開催日時:2014/3/8~5/6 10:30~17:00
休館日/毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)、4月25日
■開催場所:住友コレクション 泉屋博古館
京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
■料 金:一般730円 高大生520円 小中生310円
■お問合せ:075-771-6411
■U R L:http://www.sen-oku.or.jp/kyoto/