無常なること 中野弘彦展 ☆何必館・京都現代美術館
京都を拠点に活躍し、ひたむきに生と死の根源を見つめた孤高の画家「中野弘彦」。
本展では2004年にご逝去された絶筆をはじめ、屏風など約50点の作品展示となります。
1927年、山口県に生まれた中野弘彦は京都で育ち、京都市立美術工芸学校(京都市立銅駝美術高等学校)で日本画を学び、その後大学で哲学を専攻します。若い頃からハイデガーやニーチェに傾倒していた中野弘彦は、その作品にも独自の哲学が貫かれ「絵とは何か」「人間とは何か」という問いを常に自問自答し、探し続けた軌跡がうかがえます。
また中野弘彦は、藤原定家や鴨長明、松尾芭蕉や種田山頭火など先人の遺した言葉を通して、自らの思想を絵画化し、現代における表現の可能性を試みてきました。
画家は、絵に対しての確たる自分の考えを持つべきであると、常に語っていた中野弘彦の言葉が表すように、作家は一人の思想家であるといえます。そして、中野弘彦の作品の根底にはいつも「無常」という命題があります。
あらゆるものが画一化され、自分の表情を失いかけている現代にあって、絵画における思想と造形の接点を追及し、ひたむきに生と死の根源を見つめようと、真摯に制作を続けてきた孤高の画家でした。
この機会に是非ご高覧下さい。
■開催日時:2015/1/23~3/22 10:00~18:00
休館日/月曜日 ((但し、祝日は開館)
■開催場所:何必館・京都現代美術館
〒605-0073 京都市東山区祇園町北側271
■入 場 料:一般1000円 学生800円
■お問合せ:075-525-1311 kaahitsukan@kahitsukan.or.jp
■U R L :http://www.kahitsukan.or.jp