湯島 麟祥院 ―春日局と峨山慈棹―
春日局(1579〜1643)の菩提寺として名高い麟祥院。寺号は春日局の法名に因んでのものであり、この麟祥院を寺号とする寺院は全国に二ヶ寺あります。東京湯島の天澤山麟祥院(東京都文京区)と京都花園の妙心寺塔頭麟祥院(京都府京都市右京区)です。両寺とも臨済宗妙心寺派に属す禅刹であり、春日局の名とともに興隆しました。いまも春日局を慕う人々が足繁く訪れています。
本展覧会では、2009年に開催しました、京都花園・麟祥院の文化財を紹介する展覧会「春日局ゆかりの寺 麟祥院展」につづき、東京湯島・麟祥院に蔵される文化財を紹介します。同寺は昭和20年(1945)3月の東京大空襲により、諸堂宇とともに多くの寺宝が失われたといわれています。しかし、その災禍をくぐり抜けた文化財も数多く遺っており、今日にまで護り伝えられています。これらの文化財がまとまって寺外にて展観されるのは本展が初の試みであり、その大半が未紹介作品です。
同寺に伝来する品々は実に多彩です。春日局に関する資料はもとより、白隠慧鶴(1685~1768)門下の傑僧として名高い麟祥院11世・峨山慈棹(1727~97)の遺墨をはじめとする禅画の数々。そのなかには、白隠とその門下による初公開作品が含まれます。さらに、永い歴史のなかで蓄積された、同寺ゆかりの美術作品が蔵されています。
本展は、禅文化研究所デジタルアーカイブス事業との共同調査の成果として、これまで紹介されることがなかった絵画作品にも注目し、その優品を紹介します。また、禅に帰依した春日局の姿とともに、春日局菩提寺としての麟祥院の魅力に迫ります。
☆★☆★☆ 湯島 麟祥院 ―春日局と峨山慈棹― ☆★☆★☆
■開催日時:2016/4/2~6/4 10:00~16:00(土曜日は14:00まで)
休館日/日曜日 5/5(木・祝)5/6(金)
■開催場所:花園大学歴史博物館 (無聖館4階)
〒604-8456 京都府京都市中京区西ノ京壺ノ内町8-1
■主 催:花園大学歴史博物館、公益財団法人 禅文化研究所
■料 金:無料
■お問合せ:075-811-5181
■U R L:http://www.hanazono.ac.jp/museum