没後55年 和の美を問う 北大路魯山人 展
本展では、何必館コレクションの魯山人作品から厳選された約120点を、「陶」「書」「刻」「茶」「花」「食」「季」の7つのテーマでご紹介します。
生涯をかけて日本の美と食を追及した北大路魯山人の、初公開作品をまじえたこれまでにない展覧会となります。
私の好きな言葉に「坐辺師友」というのがある。
魯山人の世界を見事にとらえた言葉である。自分の周辺の生活空間、自分の身辺にあるものこそが、おのれの師であり友である、という意である。
魯山人自身、自らの眼を鍛えるために、優れた美術品を常に身辺に置き、使いこなすことで、先人の工夫を必死に学んでいたのである。魯山人にとっては、自由にその心を学び取ることが最上の芸術修行の方法であったのであろう。しかしそれは芸術上のことだけではない。日常の暮らしの中で何を身辺に置くかが、生活観を確立する上で非常に重要な要素となる。優れたものに囲まれ生活していると、自ずとその心を学び取ることができる。言い換えれば、身の回りの環境によって人はつくられる、ということなのである。(中略)
傲慢、不遜、野蛮など、生前の魯山人を知る人の多くは、彼のことを揶揄する。しかし私は逆に、魯山人の中に、美に憑かれ純粋無垢に生涯修業を続けた、穢れない精神を見るのである。
近代芸術家の中にあって、私は魯山人の精神、作陶に、人の求めるべき道があるように信じるのである。(坐辺師友 梶川芳友)
篆刻家・画家・陶芸家・書道家・漆芸家・料理家・美食家と、その様々な顔を持つ魯山人の「自然美礼讃一辺倒」の世界を体感ください。
出生の秘密から北大路魯山人を名乗るまで
続 魯山人の光と影 by 五所光一郎
美味求心の生き方こそが芸術作品
続2 魯山人の光と影 / 星岡茶寮の原点 by 五所光一郎
■開催日時:2014/3/25~6/29 10:00~18:00
休館日/月曜日(5/5は開館)
■開催場所:何必館・京都現代美術館
京都市東山区祇園町北側271
■入 場 料:一般1000円 学生:800円
■お問合せ:075-525-1311 kaahitsukan@kahitsukan.or.jp
■U R L :http://www.kahitsukan.or.jp