日本の映画ポスター芸術
和田誠氏きたる
[監督によるポスターデザイン]
2012年12月8日(土)・9日(日)
映画監督自らがポスターをデザインした作品を特集する。映画に造詣が深いだけでなく、映画監督としても高い評価を受けるイラストレーター/グラフィックデザイナー・和田誠のデビュー作『麻雀放浪記』と最近作『真夜中まで』、画家としての出自を持つ黒澤明の『どですかでん』、劇画家でもある石井隆の『ヌードの夜』を上映する。
記念イベント
■監督映画上映記念 和田誠氏によるアフタートーク
和田 誠氏(イラストレーター・映画監督)
[聞き手]岡田秀則(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
日時:2012年12月8日(土)午後6時~7時
会場:京都国立近代美術館1階講堂
定員:100名
※聴講は、『麻雀放浪記』と『真夜中まで』のどちらか、ないしは両作品を鑑賞される方に限ります。アフタートークの整理券は、当日13時30分からの上映会入場券販売と同時に希望者に配布します。
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2012/394.html
日本の映画ポスター芸術展
京都国立近代美術館と東京国立近代美術館フィルムセンター(NFC)は、2009年夏に、NFCが所蔵する映画ポスターを用いた「無声時代ソビエト映画ポスター」展を共催しました。二度目の共催となる本展では、1930年代から1980年代に日本で製作された映画ポスターを採りあげます。
映画作品の宣伝メディアとして、劇場の街角に貼られた映画ポスターは、その多くが製作・配給会社のコントロールのもとで匿名的に作れられてきました。しかし歴史を遡って見てみれば、その枠に収まらず、自立したグラフィック作品としての価値を主張するポスターも存在します。
モダニズム文化華やかかりし1930年代の松竹映画で活躍した河野鷹思や、ヨーロッパ映画の芳醇なポスターで一時代を築いた野口久光のほか、戦後には挿絵作家岩田専太郎も日本映画ポスターに鮮やかな女性像を描くなど、映画黄金期にはさまざまな才能が映画界と交差しました。また日本アート・シアター・ギルド(ATG)の登場した1960年代には、映画芸術の革新の動きに並走するかのように若手デザイナーが起用され、さらに映画・美術・文学・演劇などのジャンルが密接に絡まり合う中で、粟津潔・横尾忠則・和田誠といった新世代のアーティストが登場し、旧来の映画ポスターのスタイルを変容させます。
1960年代を中心に約80点のポスターで構成される本展では、このような映画とグラフィズムとの結節点を探り、スクリーンの外側に花開いた映画芸術のもうひとつの”顔”というべきものを探ります。
平成24年10月31日(水)~12月24日(月)
午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日
毎週月曜日
※ただし、12月24日(月)は開館
〒606-8344
京都市左京区岡崎円勝寺町
京都国立近代美術館
東京国立近代美術館フィルムセンター
一 般 当日420円