平成29年初夏展 異国へのあこがれ
四方を海に囲まれた日本では、海を越えてもたらされる異国の文化によって、想像力をたくましくし、また内省を重ねながら、独自の文化を培ってきました。
松花堂昭乗(1584~1639)をはじめ、江戸時代の文化をリードした人たちも例外ではなく、異国に対するあこがれを抱き、それを受容しながら、時代の文化を紡ぎました。あこがれの対象となるのは、多く中国の人物や風物、そして、そこから生み出される情感まで、多様です。
例えば、昭乗の代表的な書である「百人一首色紙帖」(松花堂美術館蔵)の料紙には、1枚だけ安倍仲麻呂の歌を書した紙に、中国風の紙(唐紙)が用いられています。渡唐し、その地で没した先人への敬意が込められているようです。また、中国北宋時代の蘇軾(1036~1101)は、東坡(居士)と号し、諡は文忠、日本でも有名な詩人のひとりです。その姿は多く描かれ、蘇軾に対するイメージ形成の上で、大きな役割を果たしています。
本展では、蘇軾を描いた2種類の像を展示しながら、それぞれに読み取られるイメージの違いについてもご紹介したいと思います。そのほか、約40点の作品を展示します。
お茶会のご案内
大学生によるお茶会を開催いたします。
2週にわたり、松花堂庭園のお茶室にて心を込めたおもてなしをいたします。
ぜひご参加ください。日時 : 平成29年7月2日(日)
京都橘大学表千家流茶道部平成29年7月9日(日)
立命館大学茶道研究部(表流・裏流)いずれも午前10時~午後3時
会場 : 松花堂庭園茶室「松隠」(広間)
席料 : 300円(別途、庭園入園料が必要です)イベントの詳細については「主要な催し物」ページをご覧ください。
■開催日時:開催中~2017/7/2 9:00~17:00
休館日/月曜日
■開催場所:八幡市立松花堂庭園・美術館
614-8077 京都府八幡市八幡女郎花43番地の1
■料 金:一般400円・学生300円・高校生以下無料
■お問合せ:075-981-0010
■U R L:http://www.yawata-bunka.jp/syokado/