「近世大覚寺の名宝と密教彫刻」☆牡丹図・狩野山楽筆
平安時代初期、嵯峨天皇によって創建された離宮嵯峨院が前身の大覚寺。長い歴史の波に幾度か浮沈を辿ることになります。鎌倉時代末期に後宇多法皇により再興された大伽藍が1336年の足利尊氏の戦火で消失し、再建後の伽藍もまた1468年に応仁の乱で灰燼に帰し、その後、桃山時代から江戸時代初期にかけて後陽成天皇の弟である陽光院誠仁親王の王子で、正親町天皇の養子となった第36世門跡空性親王と、第37世門跡となる後陽成天皇皇子の尊性王、後水尾天皇皇子の第38世門跡性真親王と、三代にわたって格式高い宮門跡寺院として現在につながる大覚寺の伽藍が形成されました。
特に後水尾天皇や中宮東福門院の援助は大きく、たびたびの行幸で一大文化サロンが形成され、狩野派障壁画群に彩られた宸殿もこのとき下賜されたものです。
牡丹図は、後水尾天皇に入内(じゅだい)した徳川秀忠の娘和子が使用した、宸(しん)殿の牡丹の間を飾る。大輪を咲かせたボタンの株と庭石との対比が大胆に描かれ、女御御殿の気品が漂う。
今季は、近世大覚寺の礎を築いた宮門跡の肖像や墨跡、重要文化財の狩野山楽筆「牡丹図」や、五大明王像をはじめとする密教彫刻の数々を特別展観いたします。
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特別名宝展/嵯峨御所 大覚寺の遺宝
☆★☆★☆ 「近世大覚寺の名宝と密教彫刻」 ☆★☆★☆
■開催日時:2016/3/18~5/16 9:00~16:30(受付終了)
休館日/会期中無休
■開催場所: 大覚寺
〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
■料 金:大人800円 小中高生600円(※拝観料を含む)
■お問合せ:075-871-0071
■U R L: http://www.daikakuji.or.jp/