「ニューヨーカーが魅せられた美の世界 ジョン・C・ウェバー・コレクション」MIHO MUSEUM
トロイアスロンの世界チャンピオンが集めた
日本美術の名品が、初の里帰り。
氏の蒐集の歴史はそう古いものではありませんが、1960年代を通して日本美術を蒐集したメアリー・バーク女史とも親しく、「メアリーの高水準に憧れる」「人生で何をしようとも最高を目指す」と情熱を燃やして今も続けられるコレクションの幅はとても広いものとなっています。氏のコレクションには大きく分けて日本美術と中国・朝鮮美術、そしてビザンティン美術があります。今回の特別展では、室町水墨から浮世絵などの江戸期のもの、そして明治期の日本画といった絵画作品、縄文から近世までの陶磁器、根来、蒔絵の漆工芸品、近世近代の着物ほか染織品など、多岐にわたる日本美術と、すでにメトロポリタン美術館に寄贈されている青銅器や唐三彩、俑の中国美術そしてビザンティン美術の中から、厳選した160点余りを、会場を分けて展観いたします。そこには初期のコレクションであるレンブラントのエッチングも含まれています。辻惟雄館長とのご縁で実現したともいえるこのたびの特別展。メトロポリタン美術館に寄贈されたものも含めて展観されるのは初めてのことであり、もちろん氏のコレクションは日本初公開となります。生粋のニューヨーカー、ジョン・C・ウェバー氏が魅せられた美の世界をご堪能いただければ幸いです。
ドイツ系アメリカ人であるジョン・C・ウェバー氏(1938- )は美術愛好家であると同時に、トライアスロン世界王者の顔をもつスポーツ愛好家でもあ ります。
氏は長年ニューヨーク・コーネル大学メディカルカレッジで解剖学と医療用画像処理の教鞭を執ってきました。
65歳を越えて始めたマラソンがきっか けとなり、トライアスロンへ挑戦、現在ハーフも含めると実に150回近い出場を数えています。しかも数々の優勝経験をもつ、まさにアイアンマン、超人的な 体力の持ち主といえます。この5月のハワイでの大会でも優勝、今回の展覧会にも10月のハワイ・コナ大会直前の来日となります。「計画を立て、自分に厳し く追い求めていく。アイアンマンを極めたように、美術蒐集も同じこと。それは私の生き方である」とウェバー氏は語っています。それに加えて大学で教鞭を執 ることで培われた鋭い鑑識眼も持ち合わせているといえます。
ニューヨーカーが魅せられた美の世界
☆★☆★☆☆ ジョン・C・ウェバー・コレクション ☆★☆★☆
■開催日時:2015/9/15~12/13 10:00~17:00
休館日/月曜日 ※ただし9/21(月)22(火)23(水)・10/12(月)・11/23(月)は開館、
9/24(木)・10/13(火)・11/24(火)は休館
■開催場所:MIHO MUSEUM
滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
■主 催:MIHO MUSEUM、京都新聞社
■料 金:一般1100円 高大生800円 小中生300円
■お問合せ:0748-82-3411
■U R L:http://www.miho.or.jp/