幸せを呼ぶ 初午大根焚き /三千院
「だいこだき」もいろいろとあるが、2月にあるのが大原三千院の「初午大根焚き」である。
寒風にさらされ、焚火の暖でいただくだけでも、熱々の大根焚きはおいしいものだ。
例年4000本もの大根が用意され、参拝者に無料で振舞われる。
地元大原で採れた純白の太い大根は金色不動堂で祈祷される。
大きな釜が幾つも並び、輪切りされた大根がぐつぐつと炊きあげられている。
立ち上がる湯気が冬の歳時記を一層盛り上げ、大原女衣装が色を添える。
冬空に突き抜けるように伸びた杉木立に「三千院初午大根焚き」の幟が見える。
弁才天の銅像が出迎えるように見下ろしている。
木立を抜けると、広場に出された床机に腰を下ろし、
湯気の立つ椀から大根焚きを口に運ぶ参詣者の姿がある。
古来より大根(おおね/すずしろ)は神への供え物で、ハレの日の食べ物であった歴史を持つ。
ご利益は、中風除け、厄除祈願、開運招福と様々にあるが、
ビタミンが豊富な冬の大根を頂くことで栄養不足を補っていたことは間違いない。
それに神仏の祈願を伴って、冬の大根は「大根焚き」の素朴な庶民信仰を生んできたのである。
初午大根焚き といえば→→ コラム/ 早春の大原に、幸せを呼びに行きました
■開催:2015/2/7~2/11 9:00~16:00
■開催場所:三千院金色不動堂前広場
〒601-1242 京都市左京区大原来迎院町540
■拝観料金:一般 700円 ※大根焚きは無料
■お問合せ:.075-744-2531
■URL :http://www.sanzenin.or.jp/