カフェ・コーヒー [閉店]Rabbit Coffee 重力に逆らって階段を上がる そして感じる、街の無重力 泡がカップからはみ出そうなぐらい注がれる「ラビットコーヒー」550円はオリジナルカプチーノ。コーヒーはブラジル、サントスなど4種のブレンド豆を使用し、コーヒー本来の甘さを引き出している人は重力に逆らえないようにできている。であるならば、本来「おにかい」ではなく、足は地下に向くはずである。がしかし、同店が2階にあるギミックはその重力にある。マスターの高橋さんは言う。「重力に逆らって階段を上がったあとに椅子に座るからこそ、ホッと脱力できるんです」。それは重い荷物を手放した瞬間の開放感・浮遊感に似ているということである。それが「街なかの『月』をつくりたかった」という言葉の真意だ。木屋町でヒッカケていい気分。二軒目をこの店に定めてみる。ちょっとだけ重力に抗い、解放された後の1杯のコーヒーは、千鳥足を6分の1重力の「兎足」に変える、という上等なからくりだ。 店内のカウンターから、店にたどり着くまでの階段にまでウサギのオブジェが並ぶ。これらは「自然と集まってくる」のだそうだ ■京都市中京区河原町通御池下ル 下丸屋町401 福三ビル2F 075・255・7163 11:00頃〜22:30頃(L.O.22:00)/月休