春期特別展「発遣来迎―釈迦・弥陀二尊が示す道―」
釈尊は現世において極楽浄土への往生を勧め、阿弥陀仏は往生を願う衆生を極楽より来迎し摂い取る。この二尊の願いが打てば響くように対応し、衆生救済の道を示すはたらきを“発遣来迎”といいます。
本展では、この発遣来迎を主題に、法然上人が説かれた専修念仏とそれに伴う信仰の広がりを起点として、“遣迎二尊”による衆生への救いのかたちについて紹介されています。
館長「ごあいさつ」(図録より抜粋):
浄土教の論理とそのレトリックはその教えの簡明さとは対照的にきわめて巧みにそして精緻に構成されています。この発遣来迎という考え方にも多くの重要な意味が込められているのです。先ず、浄土教は言うまでもなく仏教です。西方極楽はけっして「さとり」という最終目的地ではありませんが、末世にはそして凡夫にはそこを経由しなければ到達する事は極めて困難で望み薄なのです。こんな例が最適だとは思いませんが、ラストパスなのです。ディフェンダーたちは多くいるのですが、しかしその中をかいくぐり釈尊からのひとすじのキラーパスが弥陀尊に収まればさとりへの望みは大きく前進します。釈迦・弥陀二尊の意志とイメージは完全に一致しています。我々はそのひとすじの道を進めばよいのです。行って来なさい、話しは付いているから、と送り出され、こっちだこっちだと向こうのほうから迎えに出て来ておられる姿が見えているのですから、我々はけっしてよそ見をしてはいけません。
平成28年度春期特別展
☆★☆ 発遣来迎―釈迦・弥陀二尊が示す道― ☆★☆
■開催期間:2016/5/28~6/26 10:00 ~17:30
休館日/月曜日(但し5月30日は開館)
■開催場所:佛教大学宗教文化ミュージアム 第一研究成果展示室(アクセス・周辺マップ)
〒616-8306 京都市右京区嵯峨広沢西裏町5-26 広沢キャンパス
■料 金 :無料
■お問合せ:075-491-0666
■URL : http://www.bukkyo-u.ac.jp/facilities/museum/